家造りは自分の手で葉山への移住を決意したのは波乗りと愛犬のため

家造りは自分の手で葉山への移住を決意したのは
波乗りと愛犬のため

都内から葉山への引っ越しを決意したのは、毎日愛犬とビーチを散歩したい、庭を走り回らせたい……、そして長谷川剛己さん自身が存分にサーフィンを楽しみたいという願いから。たまたま湘南の不動産に強い知人がいたこともあって、海まで歩いて10分というこの土地を見つける。

実は葉山暮らしの懸案事項は、奥さんの通勤だったそう。ご自分はペット用品のネット通販を運営しているので仕事場は問わないものの、奥さんは毎日都内まで出勤しなければならない。けれど実際に住んでみれば、行きは始発の電車に座れるし、帰りもさほど電車が込まないのでほとんど負担は感じなかったそうだ。


壁は構造用合板、床はパイン材。木のぬくもりを感じさせる室内。木の存在感がそのまま伝わる梁は濃い色に塗って、室内のアクセントに。

緑の芝生を走り回り、広いデッキで日向ぼっこ。ピットブルのキクとマナには最高の環境。

家づくりのテーマは“リラックス”

葉山という土地に似合う平屋造りの家。犬たちは手入れの行き届いた芝生の上を自由自在に走り回り、手作りの広いデッキの上を我が物顔で占領している。

壁と天井は本来下地材として使われる構造用合板の木目をそのまま生かし、床も温かみのあるパイン材。外壁も杉板の鎧張りと、木の温かみを存分に感じられる家が完成した。室内ではローテーブルを中心に低く暮らすスタイル。ナゴみの空間ができあがった。

目黒の「ACME」で買ったスタンドと、イームズのシェルチェアはロッキングベース。南の島の別荘でくつろいでいるかのような気分に。



壁の構造用合板は自分で張り、梁の塗装も自身で。「天井の合板は梁が出ている部分の穴開けなどが難しかったので、大工さんにお願いしました」

もともとこの家にあった雨戸を洗ってみるとキレイな色になったので、それを下駄箱の引き戸に利用。


自分で造れるところは自分の手で

建築家の力を借りず、長谷川さんと大工さんの二人三脚で家づくりを進めたそうだ。

「この土地を見つけてくれた友人の不動産屋さんに、地元の大工さんを紹介していただきました。ほんとうは建て直す予定だったのですが、見積もりをとってもらうと予想外に高くて。それまで住んでいた都内のマンションがなかなか売れないという事情もあって、基礎と構造をそのまま使って家を造ることにしました。予算が限られていることもあって、自分ができるところは自分でやりました。壁は僕が、天井は大工さんにという具合でしたから、大工さんはかなりやりにくかったと思います(笑)」

デッキは基礎から長谷川さんの手作り。ゲートの奥も犬を走らせることのできるスペース。「金網は北海道の放牧地で使われているものを取り寄せました」



ネットで探して注文したアメリカ製の玄関ドア。ペンキは自分で。門灯は「PACIFIC FURNITURE」で購入し、PIT MANIAの文字を入れてもらった。

錆に強い亜鉛メッキのエントランスの金網とゲート。これも自分で見つけて注文したもの。


クリエイターユニット「ゲルチョップ」の作品を杉板造りの外壁にセット。鎧張りの外壁の杉板の厚さも長谷川さんが指定。耐久性が増す薬液を自分で塗り、それを大工さんに渡して張ってもらったそう。

キッチンの扉の把手は「IKEA」のもの。タイルはNYの地下鉄で使われているものを目黒の「COMPLEX」で購入。「ほんとうはヒースセラミックスのものを使いたかったのですが、予算が合わずに断念しました」


ネット通販した郵便ポストに、自分でステンシルで名入れ。

アメリカ製のスイッチをネット通販。


梁から吊るしてある「MOUNTAIN RESEARCH」のロウソクを使うランタン。去年の計画停電の際に大活躍したそう。

「工業用の照明ソケットは、R不動産のサイトで注文しました」


自分で建築資材を探す

壁や床材などの内装材、照明器具やスイッチプレートなどの細かなものから、外装材、門扉やフェンスに至るまで、こだわって材料を探し、色を決め、納得の行くまで作り込んだ長谷川邸。

「予算が限られているので諦めたパーツもありましたが、自分で手を動かして家を造っていく作業はとても楽しかったです。こんな僕に根気よくつき合ってくれた大工さんにはとても感謝をしています」と長谷川さん。

1年強の時間をかけて造った家には、完成前から来客がひっきりなしだったとか。葉山の心地よい風とあたたかな空間の長谷川邸。お客様もついつい長居をしたくなるはずだ。

ユッカロストラーダは、横浜の植木の販売・卸の「フルヤプランツ」で。根本の砂利はとても安いものだそう。「いろいろな色が混ざっているのが気に入っています」