豊かな食卓-1-ギャラリー+レストラン代々木上原「AELU」

豊かな食卓-1-ギャラリー+レストラン
代々木上原「AELU」

今月は、食の空間を豊かに彩る2軒のショップを紹介。前編は今年3月、代々木上原にオープンしたギャラリー+レストランの複合ショップ「AELU」。

ビストロ「MAISON CINQUANTE CINQ」や居酒屋「LANTERNE」、レストラン「Gris」など、代々木上原を中心に飲食店を展開する丸山智博さんが手がける新店がオープン。ギャラリーとレストラン、2つのスペースで構成した新業態店だ。物販を手がけるのはこちらが初。これまでにも、系列の飲食店で、国内外問わず、作家ものの器に料理を盛り付けて提供してきた。器からインスピレーションを受けるシェフも多く、店との関わりは深い。器を選ぶのは丸山さんのみならず、ホールスタッフやシェフも積極的に意見を出すという。店で取り扱いが決まった作り手の作品を広く紹介できるスペースがあれば、と思い今回の立ち上げにつながったという。国内の作家12〜15名のほか、海外の作家ものや北欧のヴィンテージの器を取り扱う。店名の「AELU」は、日本の調理法「和える」と、作り手や作家と「逢える」の両方を込めて名付けられた。訪れる人にさまざまな出会いを提供している。


代々木上原駅から徒歩2分程度。ヴィンテージマンションの1階にオープンした。

代々木上原駅から徒歩2分程度。ヴィンテージマンションの1階にオープンした。

経年変化によって独特の風合いをまとった木の家具を什器として利用。モルタルの床と天井のミニマムな空間に温かみが加わっている。

経年変化によって独特の風合いをまとった木の家具を什器として利用。モルタルの床と天井のミニマムな空間に温かみが加わっている。


AELUでは、国内でもここでしか取り扱いのない作家の作品も多い。兵庫県姫路で作陶を続ける熊淵未紗さんの「mushimegane books」は主にヨーロッパで取り扱いが多かった陶器のブランド。シルエットが美しく、盛り付ける料理のジャンルを選ばないシンプルな佇まいだ。ガラス独特の質感、重量が感じられるグラスは「スタジオプレパ」のもの。底が突起したデザインはイタリアではなじみのある製法で、結露防止の役目を果たすという。その隣に置かれた「touch classics」は漆を現代生活に利用してもらいたいとスタートしたブランド。松徳硝子製のうすはりグラスに特殊な製法で漆を吹き付けたもので、ふだんの生活にも使いやすいモダンなデザインだ。徳島県大谷焼「SUEKI CERAMICS」のニューライン「SUEKI ALCHEMY」も登場。矢野耕市郎さんによる新シリーズで、2万色あるという釉薬を調合して生み出す独特のニュアンスが特徴。一見、単色のように見えるが、内側にセラミック釉をつけて、その上に色の釉薬をのせることで独特の深み、濃淡が表現されている。


テーブルの上には「mushimegane books」の器がずらり。熊淵さんは、人と音をテーマに器作りをする陶芸家。ギャラリースペースの奥にレストランがつながっている。

テーブルの上には「mushimegane books」の器がずらり。熊淵さんは、人と音をテーマに器作りをする陶芸家。ギャラリースペースの奥にレストランがつながっている。

スタジオプレパのガラスコップ。色違いでそろえたくなるカラフルなカラー展開。

「スタジオプレパ」のガラスコップ。色違いでそろえたくなるカラフルなカラー展開。

touch classicsのグラスは3サイズ展開。「伝統的なものに触れて欲しい」との意味が込められている。

「touch classics」のグラスは3サイズ展開。「伝統的なものに触れて欲しい」との意味が込められている。

クラフト感のある「SUEKI ALCHEMY」のグラス。大谷土と愛媛の砥部土を調合し、石の質感を表現している。

クラフト感のある「SUEKI ALCHEMY」のグラス。大谷土と愛媛の砥部土を調合し、石の質感を表現している。

上段右のカップ&ソーサーとグラスはドイツ、バウハウスの創設者で初代校長ヴァルターグロピウスの作品。ローゼンタールのスタジオラインとして発表されている、軽やかな佇まいの作品。下段右側は、尾花友久さん、智子さん夫妻が共同で作陶する「ひさご屋」。左側は吉田直嗣さんの器。ニュアンスのある白が印象的。

上段右のカップ&ソーサーとグラスはドイツ、バウハウスの創設者で初代校長ヴァルターグロピウスの作品。ローゼンタールのスタジオラインとして発表されている、軽やかな佇まいの作品。下段右側は、尾花友久さん、智子さん夫妻が共同で作陶する「ひさご屋」。左側は吉田直嗣さんの器。ニュアンスのある白が印象的。

スタジオプレパが並ぶ棚の下には、frescoのガラスのアイテムがずらり。ガラスが生み出す繊細な模様が特徴だ。さらにその下は大谷焼の「SUEKI CERAMIKS」。程よい厚みにこだわり、耐久性も高い。

「スタジオプレパ」が並ぶ棚の下には、「fresco」のアイテムがずらり。ガラスが生み出す繊細な模様が特徴だ。さらにその下は大谷焼の「SUEKI CERAMIKS」。程よい厚みにこだわり、耐久性が高い。

上段右のカップ&ソーサーとグラスはドイツ、バウハウスの創設者で初代校長ヴァルターグロピウスの作品。ローゼンタールのスタジオラインとして発表されている、軽やかな佇まいの作品。下段右側は、尾花友久さん、智子さん夫妻が共同で作陶する「ひさご屋」。左側は吉田直嗣さんの器。ニュアンスのある白が印象的。

上段右のカップ&ソーサーとグラスはドイツ、バウハウスの創設者で初代校長ヴァルターグロピウスの作品。下段右側は、尾花友久さん、智子さん夫妻が共同で作陶する「ひさご屋」。左側は吉田直嗣さんの器。ニュアンスのある白が印象的。

上段中央の花器は千葉県松戸で制作をする竹村良訓さん。従来のカラフルな作品に比べて、渋めの作品がラインナップしている。右隣に並んだ、オールド・アラビアやヴィンテージの器とも相性がいい。

上段中央の花器は千葉県松戸で制作をする竹村良訓さん。従来のカラフルな作品に比べて、渋めの作品がラインナップしている。右隣に並んだ、北欧やヴィンテージとも相性がいい。


「AELU」では花器やファブリック、荷物を入れるバスケットなど空間を彩るアイテムも取り扱う。レストランスペースは系列店「LANTERNE」の立ち飲みスタイルのポップアップショップを1年間限定で展開している。店内はデンマーク・コペンハーゲンにあるレストランをイメージ。木や石、モルタルなどの素材を生かしながら、花やファブリックをアクセントに取り入れている。まるで海外のレストランにいるような雰囲気だが、メニューは日本の居酒屋。小皿料理のほか、からあげやフィッシュ&チップスを提供している。また日本酒や、クラフトビール、クラフトジンなど、ドリンクも作り手の顔が見えるものを中心に取り揃える。器使いも参考にしながら、夜の食事を楽しみたい。


印象的なライティングはニューライトポッテリーが手がけたもの。京都の職人が手拭きガラスで製作し、へら絞り加工の真鍮と胴の部分を組み合わせている。夜になると両側のガラス窓が鏡のようになって、電球がずっと続くように見えるという。

印象的なライティングはNEW LIGHT POTTERYが手がけたもの。京都の職人が手拭きガラスで製作し、へら絞り加工の真鍮と胴の部分を組み合わせている。

立ち飲みとはいえ、フードもドリンクもメニュー豊富で、長居する客も少なくない。ゆくゆくは着席スタイルのレストランになる予定だ。

立ち飲みとはいえ、フードもドリンクもメニュー豊富で、長居する客も少なくない。ゆくゆくは着席スタイルのレストランになる予定だ。

人気メニューのフィッシュ&チップス。

人気メニューのフィッシュ&チップス。

AELU
東京都渋谷区西原3-12-14
03-5738-8068
GALLERY AELU
11:00〜19:00
水曜休
LANTERNE BAR BY AELU
17:00〜25:00
日曜休