こだわりのオーディオ空間を実現色と視線の変化で家の奥行き感を創り出す

こだわりのオーディオ空間を実現色と視線の変化で
家の奥行き感を創り出す

色の組み合わせを楽しむ

玄関からリビング、リビングからダイニングへ。ジグザクな動線で、視界が次々に開けていく。ドアで仕切るのではなく、視線を変えていくことで、奥行き感と空間が変化するワクワク感を楽しめる。奥のダイニングは床の高さも下がっていて、巣籠もり感と、深いグリーンの色使いで、ゆっくりと落ち着ける空間になっている。

印象的な明るいグリーンの本棚の色をはじめ、ドアやカーテン、ラグ、ラーチ合板やフローリングの木の色、そして天井や壁の白……、色の配色やバランスがとてもいい。
「色にはこだわりました。最後まで悩んだのがカーテンでした。やっと見つけた『クリエーションバウマン』のカーテンは、色も素材感も一目で気に入りました」


ベージュのカーテンから差す光が美しい。ソファは『カリモク60』。しっかりとした梁でささえるSE工法で作られている。

ベージュのカーテンから差す光が美しい。ソファは『カリモク60』。しっかりとした梁でささえるSE工法で作られている。

本棚のグリーンの壁が、1階から2階へと連続している。コンクリートの塊と黒の階段の手摺りが空間のアクセントになっている。

本棚のグリーンの壁が、1階から2階へと連続している。コンクリートの塊と黒の階段の手摺りが空間のアクセントになっている。

アンティークの鉄のデスクはかなりの重量で、家に運びこむだけで大変な作業になったとか。

アンティークの鉄のデスクはかなりの重量で、家に運びこむだけで大変な作業になったとか。

階段に腰掛けて、その時の気分に合った本を選ぶのが至福の時間なのだそう。

階段に腰掛けて、その時の気分に合った本を選ぶのが至福の時間なのだそう。

リビングとダイニングには段差を設けてある。ステップにアイアンを使うことで、ハードなイメージに。

リビングとダイニングには段差を設けてある。ステップにアイアンを使うことで、ハードなイメージに。


SE工法で大開口が実現

松原邸は、SE工法と呼ばれる耐震性の高い工法で建てられている。
「構造計算のできる集成材の梁と金物が使われます。大きな空間を作りながら、開口部も大きくとれることが特徴です」

SE工法にしたことで、庭を囲むような大きな窓を作ることができた。
「網入りのガラスではなく、透明な耐熱強化ガラスにして、眺めの良さを優先しました」

天井や壁にはラーチ合板がそのまま見える場所も。
「日本のラーチ合板の代表的な生産地が石巻なのだそうです。2011年の震災で工場が大きな被害を受けたそうですが、我家の材料はなんとか確保できました。被災地への思いを忘れないためにも、”石巻”とプリントされている部分を残しています」


祖母の家で使われていた玄関の壁をキレイに剥がし、キッチンの扉に。年月を経た部材ならではの、落ち着いた味わいを感じさせる。

祖母の家で使われていた玄関の壁をキレイに剥がし、キッチンの扉に。年月を経た部材ならではの、落ち着いた味わいを感じさせる。

深いグリーンと木目の暖かな雰囲気と、コンクリートとステンレスのクールな素材感が、絶妙なバランスでミックスされている。

深いグリーンと木目の暖かな雰囲気と、コンクリートとステンレスのクールな素材感が、絶妙なバランスでミックスされている。

深いグリーンのマグネット塗料を塗ったので、可愛いマグネットやメモを留めて壁を飾ることができる。

深いグリーンのマグネット塗料を塗ったので、可愛いマグネットやメモを留めて壁を飾ることができる。

「このグリーンのタイルはネットで見つけて、面積を計って自分で注文しました」

「このグリーンのタイルはネットで見つけて、面積を計って自分で注文しました」


「ブロックで作るキッチンのアイディアは、設計していただいた一條さんのお宅で使われているのを見て、是非真似したい!と(笑)」

「ブロックで作るキッチンのアイディアは、設計していただいた一條さんのお宅で使われているのを見て、是非真似したい!と(笑)」


祖母の家の思い出を食器棚の扉に

松原邸が建つ場所には、もともと松原さんの祖母の家があったのだそう。松原さんも大学時代はここに住んでいたこともあったとか。リノベーションも考えたが、思い切って建て替えを選択。祖母の家の思い出は、キッチンの食器棚に使っている木の扉に残されている。
「祖母の家の玄関で使われていたものを、丁寧に剥がして、食器棚の扉にしました」

ダイニングテーブルと椅子も祖母の家で使われていたものだそう。
「椅子は、割れている部分を修理して塗装し直してもらいました」


本格的なオーディオルームが1階に。「実はこの部屋ありきの間取りです(笑)。設計時になるべく広く作ろうと画策しました」

本格的なオーディオルームが1階に。「実はこの部屋ありきの間取りです(笑)。設計時になるべく広く作ろうと画策しました」

このソファに座った時の音の臨場感がスゴい。休日は数時間、ここで過ごしているそう。

このソファに座った時の音の臨場感がスゴい。休日は数時間、ここで過ごしているそう。

ケーブルを床に直接置かない、オーディオマニアのこだわり。木のブロックをかませてケーブルを持ち上げている。

ケーブルを床に直接置かない、オーディオマニアのこだわり。木のブロックをかませてケーブルを持ち上げている。


夢のオーディオ空間が実現

ダイニングルームの隣には、オーディオルームがある。自他共に認めるオーディマニアの松原さん。一軒家を作るにあたり、オーディオルームの設計には全力を注いだそう。

「なるべく広く作りたくて、設計図のオーディオルームの広さをミリ単位で広げてました(笑)。仲間のオーディオルームを見せてもらいにも行きました」

床を下げ、基礎にそのまま床材を張っている。コンセントの位置が高いのは、そのためなのだそうだ。

 実際に音を聞かせてもらった。ソファに腰をかけると、目の前で松田聖子が歌い、マイケル・ジャクソンのステージに飛び込んだような臨場感に圧倒される。
「最近のCDとレコードの聴き比べもしますが、やはり70年代に録音されたレコードの再現性は非常に高いですね」

部屋に籠もってがっちり聴き込む一方で、オーディオルームのドアを開けて音が聞こえるようにして、ダイニングで食事をしながら気軽に音楽を楽しむことも多いのだとか。

引っ越して4年になるが、まだ未完成の場所があるのだそそう。
「日差しを和らげるためのグリーンカーテンを作るなど、緑は楽しんでいるのですが、庭は手付かずなんです。今年こそは、なんとかしたいです」


2階の明るい洗面所。ガラス越しに、屋上緑化のグリーンが見える。眺めを妨げないよう、洗面鏡は引き戸に。

2階の明るい洗面所。ガラス越しに、屋上緑化のグリーンが見える。眺めを妨げないよう、洗面鏡は引き戸に。

洗面台のタイルの一部に、ナシのレリーフのタイルを入れてアクセントに。

洗面台のタイルの一部に、ナシのレリーフのタイルを入れてアクセントに。

屋上緑化。休日にはここでランチを楽しむこともあるそう。デザイン性の高い六角形のシールをガラスに貼って目隠しに。

屋上緑化。休日にはここでランチを楽しむこともあるそう。デザイン性の高い六角形のシールをガラスに貼って目隠しに。


ロフトに上がる梯子は鉄を使ったものに作りなおしてもらったのだそう。床は杉の間伐材。

ロフトに上がる梯子は鉄を使ったものに作りなおしてもらったのだそう。床は杉の間伐材。

ベッドルームのクローゼットの前には、美しい色目の「クリエーションバウマン」のカーテン。

ベッドルームのクローゼットの前には、美しい色目の「クリエーションバウマン」のカーテン。

表札をスライドさせると、インターホンとカメラが現れるシカケ。普段は隠されているので一見さんはインターホンを押せない。

表札をスライドさせると、インターホンとカメラが現れるシカケ。普段は隠されているので一見さんはインターホンを押せない。

自転車は玄関に2台上下に収納。以前は川沿いのツーリングを、ここに越してからは街乗りを楽しんでいるそう。

自転車は玄関に2台上下に収納。以前は川沿いのツーリングを、ここに越してからは街乗りを楽しんでいるそう。


板張りのファサードと連続するウッドフェンスは、隙間を開けて張られているので、風通しもいい。

板張りのファサードと連続するウッドフェンスは、隙間を開けて張られているので、風通しもいい。


松原邸
設計 一條美賀+一條太郎(まんぼう)
所在地 東京都中野区
構造 木造
規模 地上2階
延床面積 111㎡