Architecture
天井高5メートルの大開口斜めに架かった天井の棟木。
シンプルかつ大胆なデザインの家
軽井沢高原教会をイメージした天井
天井に連なる垂木が美しい、伸びやかな大空間が魅力の福田さん一家の住まい。
シンプルだけど個性的な家に住みたいと考えていた福田さんは、設計を駒田建築設計事務所に依頼した。
「天井は軽井沢高原教会をイメージして設計していただきました」。
その天井の棟木がなんと斜め。床の高さも斜めの3段になっている。
さいたま市内のこの土地は交通量のある中山道と細い生活道路が斜めに交差する変形敷地。その敷地に合わせた斜めの意匠だ。
「家のどの場所に居ても心地よく、使わない場所のない住まいを作ってくださいました。毎日仕事から別荘に帰ってくるような感覚の住まいは、心からくつろげます。
子どもの頃からTV番組の『建物探訪』を見ていたこともあって、家は設計家に頼むもの、と思っていました。土地を探し、建築家に依頼するのは、自分の中では自然な流れでした」
このエリアで生まれ育った福田さん夫妻。土地は散歩中に売地の看板を見つけた。
「この辺りは土地の売出しがなかなか出ないので、看板を見てすぐに連絡をとりました」
拡張性を重視した1階
1階は子どもの成長に合わせ、将来的に子ども部屋を2つ作れる拡張性を重視して設計。
現在家族全員の寝室として使っている部屋は、将来の分割を考慮して出入り口を2カ所設けている。
洗面台を共有スペースに
洗面台は帰宅時に直行して手洗いできるよう、一般的な脱衣室内ではなく廊下に設置している。
「実家で暮らしていた時、誰かがお風呂に入っていると洗面台が使いづらかったので、独立した場所に作りました」
脱衣室内にあるガス乾燥機が小さな子どもがいる4人家族の洗濯物を早く強力に乾かす。
「洗濯物を干す手間が省けるので家事の時短になります」
1階はロボット掃除機がすべて掃除できるよう、段差を無くしている。
モノを少なくスッキリと暮らすのも、家の美しさを際立たせ、家事の手間を減らすのに役立つ。
「本はある程度たまったらデジタル化して処分します。季節の服は保管サービスを利用しています」
福田邸
設計 駒田建築設計事務所
所在地 埼玉県さいたま市
構造 木造
規模 地上2階
延床面積 95.24㎡