DIY
家族総出でDIY手作りの温もりが伝わる
白壁の別荘風一軒家
![家族総出でDIY 手作りの温もりが伝わる 白亜の別荘風一軒家 家族総出でDIY 手作りの温もりが伝わる 白亜の別荘風一軒家](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako.jpg)
ユニークな造りにひと目ぼれ
登山客で賑わう高尾山の近く。住宅地として開発された山の頂上に、酒向さんは築28年の一軒家を見つけた。
「この山の下で生まれて育ったんです。結婚後も実家で暮らしていたのですが、家を購入することになって探していたところここを見つけました。40~50年前の別荘のような造りが面白くて、ひと目で気に入ってしまいましたね」
天井の梁をむき出しにした三角屋根、ロフトのような2階、純和風の庭園。デザインにこだわって建てられたことが伺えるこの家を、DIYをして改築。
「主人とふたりで、時には子供たちも手伝ってくれて、2年くらいかけてリフォームしていきました」
夫とふたりで大改造
1階の、現在ダイニングのある場所はもと和室で、寝室はキッチンだったという。壁をぶち抜き、リビングダイニングにするところから始めたのだそう。
「初めてのことだったので、インターネットでDIYをしている人のブログなどを見て造っていきました。手探りで着手して、やりながら考えるという感じでしたね」
キッチンとリビングの境目など、仕切りが必要なスペースには、板と石膏ボードで壁を作成。ディスプレイのためニッチも設けて、珪藻土を塗装した。閉鎖的に感じられた階段の仕切りは取り払い、抜けのある手すりに。キッチンは目地を入れてタイルを貼り、ナチュラルなテイストに仕上げた。
「使い勝手も考えて、お皿を縦に収納できる棚を取り付けたり、動きやすいよう作業台の幅に変化をつけたり、キッチンも色々と工夫しました」
トイレは床にパイン材を敷き、洗面台にはタイルを貼った。これだけをほぼ自力で行ったというから驚く。
「電気とガスの撤去と立ち上げ、あとはユニットバスを入れてもらったくらいで、業者にはほとんど頼んでいません」
![天井高のある開放的なリビング。白い空間にシーリングファンが、どこかコロニアルの雰囲気。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_002-340x510.jpg)
![バスルーム、寝室につながる廊下。天井をアーチ状にするなど、細かいところまでこだわったことがわかる。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_004-340x510.jpg)
![玄関ドアはアンティーク調のものを取りつけた。素朴な味わいの靴箱は和ものの骨董屋で購入。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_003-340x510.jpg)
![階段の手すりは抜け感のあるものに付け替え、新しく収納スペースも確保した。ドアも壁と同じく白く塗装。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_005-340x510.jpg)
![子供のおやつはアンティークの缶に。空きスペースをセンスよく有効に活用。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_007-340x510.jpg)
![皿が取り出しやすいよう、縦に収納できる棚を設置。食器類は必要なものだけを揃える。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_009-340x226.jpg)
![トイレ、洗面もフレンチシックな空間に大改造。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_011-340x510.jpg)
![タオルハンガー、スイッチパネルも古びた感じを演出。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_013-340x510.jpg)
![動きやすさを考えて、ガスコンロ以外の部分を広く取った。DIYでここまでできるのはすごい。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_008-340x510.jpg)
![家族の一員、手のり文鳥のネージュ。なぜかホームベーカリーの上が定位置。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_010-340x226.jpg)
![シンクまわりは白いタイルを敷き詰めた。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_012-340x510.jpg)
![トイレもフォトフレームなどを使ってディスプレイ。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_014-340x510.jpg)
念願のアトリエもDIYで
家の中だけでなく、玄関や裏の自転車置き場、庭なども次々に着手。そして布小物作家である志保さんのアトリエも約1年半をかけて完成した。
「ブロックを積んで4隅に柱を立て木を載せて、石膏ボードを貼り、珪藻土を塗って・・・。日々少しずつ造っていきました」
庭に建つ家の離れのようなそのアトリエは、漆喰の壁にアンティーク調のドアが南欧風。このドアも、無垢の扉を買ってきてグリーンに塗装したもの。
「いつか庭にアトリエが欲しいと思っていたんです。静かなので集中できますね。子供たちが帰ってくるまで、1日中ここで過ごすことが多いです」
アトリエの中は、アンティークの家具や雑貨などで溢れている。古びた白いキャビネットには、作品のための素材の布が並ぶ。夫はアンティーク雑貨店の経営者であり、ビーズランプなどの制作にもあたる。アトリエ内にはその夫の創ったビーズランプが揺れ、どこかノスタルジックな雰囲気だ。
「ふたりともものづくりに関わる仕事なんです。主人とはイメージが一緒で、私のイメージを伝えると理解してくれるのも早いですね。だから家のDIYもスムーズに進めることができました」
家からアトリエの入り口までは、ふたりでタイルや板を敷きつめた。1枚1枚、手作業で仕上げた温もりが伝わってくる。
![DIYで建ててしまったアトリエ。ガラスブロックから光が差し込むよう、採光にも工夫した。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_015-700x466.jpg)
![家からアトリエの入り口につながるスペースには、デッキやタイルを敷いた。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_016-340x510.jpg)
![福生の米軍基地近くの店で購入したアンティークキャビネット。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_018-340x510.jpg)
![酒向志保さん。子育て中、手作りの楽しさに目覚めて現在に至る。作業に没頭できる時間が大切なのだとか。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_020-340x510.jpg)
![ここで布小物を作成。作品はネットでも販売している。http://cava-merci.chu.jp/](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_017-340x510.jpg)
![夫が制作した、繊細で美しいビーズランプ。「La trois」の実店舗でも販売。http://lamplamp.chu.jp](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_019-340x510.jpg)
![古い試験管を1輪差しに。近所で採集する自然の素材が、インテリアの一部に。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_021-340x226.jpg)
![バスケットにドライフラワーなどを入れて。収納スペースとしても活用している。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_022-340x226.jpg)
子供たちの創造性を活かす
中1の長女と小5の長男の部屋はロフト風の2階にあり、リビングからもその気配が感じられる。長女の部屋は、女の子らしく壁をピンクに塗装。長男の部屋は、男の子らしくガンダムのプラモデルなどがあふれている。
「私たちの影響か、子供たちも絵を描いたり、何かを作ったりすることが好きみたいですね」
図工の授業で創った作品や、父親と一緒に創ったビーズランプなど、子供たちの手作りの作品が、手作りの空間を飾る。
「この辺りは本当に自然に恵まれているので、子供たちものびのびと育っています。息子は、近所でいろいろなものを拾ってくるんです。鳥の羽とか木の実とか、大事そうに持ち帰ってくるので、小物として飾ったりしています」
長男が拾ってきたヒヤシンスの花、すずかけの実、2年前家族で訪れたパリで買ったアンティークの雑貨…。家族の思い出も大切な家のインテリアとなっている。
![長女の部屋はピンクと白で統一。お気に入りの「JOJOの奇妙な冒険」をテーマに飾り付け。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_023-340x226.jpg)
![長男の部屋。父親とプラモデル造りをするのが今の楽しみ。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_026-340x510.jpg)
![自前の壁にもニッチを取りつけた。自然をモチーフにデコレーションして楽しむ。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_028-340x510.jpg)
![アンティークのステンドグラスをはめ込んだ扉。これもDIY。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_030-340x226.jpg)
![気球のオブジェも志保さんの手作り。子供が幼稚園時代、作ってきたものをヒントに制作。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_032-340x226.jpg)
![2階から1階のリビングを望む。風が通り抜ける、オープンな造り。家族の気配も感じられる。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_024-340x226.jpg)
![長女の部屋のビーズランプは、父親と一緒に創ったもの。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_027-340x510.jpg)
![コーナーを有効に活用し、家族で訪れたパリで買ってきたお土産を飾る。アンティーク買い付けの旅にも出る。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_029-340x510.jpg)
![繊細な揺れ具合と、光の陰影が美しいビーズランプ。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_031-340x226.jpg)
![ランプを初め、部屋の至るところにアンティークが用いられ、ヨーロッパ調の雰囲気を出している。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_033-340x226.jpg)
自然の中で暮らす贅沢
2面に大きな窓が広がるリビングからは、庭のグリーンが眺められる。庭は、まず購入当初あった大きな岩を移動させ、現在アトリエのある場所に穴を掘って埋めた。そして一部分にテラコッタを敷き、木や花などを植えて造園。
「お庭ではバーベキューもよくやりますし、気候のいい時は外で食事したりもしますね。小さい畑も造って家庭菜園を楽しんでいます。イチゴやブルーベリーもその場で摘んで食べられるくらいたくさん実がなるんですよ。自分の庭から食材が採れるのはうれしいですね」
玄関や隣の家との仕切りの、ルーバー状フェンスもDIYで。風通しのいいリビングから庭を眺めていると、自然の中に建つ別荘にいるかのような心地よさ。家族との日常の暮らしを楽しむ、贅沢な時間が白亜の一軒家に流れていく。
![テラコッタを敷いた庭ではバーベキューも楽しむ。タヌキ、イノシシも現れる自然豊かな環境。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_034-340x510.jpg)
![ムスカリなど色とりどりの花が咲き乱れる。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_036-340x510.jpg)
![ユーカリ、オリーブの木などが茂る。家庭菜園ではトマト、ナス、キュウリ、サヤインゲンなどを栽培。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_035-340x510.jpg)
![球根ものは「いろんな所から咲き始めた」。あまり手をかけないのが信条。](https://img.100life.jp/2014/05/140519_sako_037-340x510.jpg)