Hobby
テーマはリラックス心身をチューニングする
“パワースポット” のような空間
そのイメージを形づくった体験のひとつが、家族で訪れたバリのアマヌサというホテルでの体験だった。緑に囲まれたガラス張りのシンプルなお風呂が部屋と明確には分かれず一体感のあるように配置されていた。「すごく斬新で、ああいうのが実現できたらいいねって話していました」とご主人。
それとともにイメージしていたのが“デザイン性が高い家”ということ。この2つを実現するために、それまで住んでいた築後6年足らずの建売住宅からの転居を決め新築することにした。
暮らしの中でのリラックス
「自然が好きな家族でキャンプにもよく行くので自然と共存できるような家がほしい」「住みながら自然を感じたい」。そんな気持ちも強く、公園に面した敷地は夫妻が自分たちで歩いて探し出したものだ。“自分たちのイメージにあった家”、さらにまた、“自然との共存”。そこには“癒し”“リラックス”というもうひとつのテーマが潜んでいた。
IT関係の仕事をされているご主人は、仕事柄、PCに向かう時間が長いため、“リラックス”できる時間は必要不可欠。家でリラックスして仕事の時間との違いを出してメリハリをつけられるのは大きい、という。アロマテラピー関連のお仕事をされている奥さんにとっては、“リラックス”というのは、さらに大きなテーマだ。
「香りは自分自身をチューニングするサポート役なんです。香りによって脳が癒されたり、体が癒されるのを感じるタイプの人にはアロマはすごく合っている」
アロマテラピーについてこう語る奥さんが、チューニングされて、リラックスする、そんな効果を我が家での暮らしにおいても求めるのはごく自然のことだ。
「空間というのがすごく大事だと思っていて、香りが満たされる空間も私たちにとって心地よいものであってほしい。あと、建築家につくっていただいたこの空間をより自分たちの満足できるようなものにしたくて、バリで買った絵を飾ったり観葉植物を置いたり。また、いろいろな小物でアレンジしたりもしています」。こう語る奥さんに、ご主人が付け加える。「お酒を飲んでリラックスするのに、夜、暗めに調光が可能な照明にしました。また、オレンジ色の光源にしたり、床を少し上げて段差を付けて間接照明にしたりもしています」。
癒されるだけでなく、運も上向く
「この家を建ててから、ほんとに人がよく集まるようになって」と語るのは奥さん。そして、訪れた人は誰もが癒されていい気分になって帰られるのだという。「それはたぶんアロマだけの力だけではなくて、この家の雰囲気だっていうふうに皆さんおっしゃって下さるんですね」。
奥さんがされているアロマ教室の生徒さんたちからは、この家に来るとすごく癒されるので、最近、“パワースポット”とも言われている。さらには、運が上向く、と言われることもあるのだという。これも、香りと空間によるチューニングの賜物なのだろうか。
設計 仲亀清進建築事務所
所在地 千葉県習志野市
構造 木造+一部鉄骨造
規模 地上2階
延床面積 90.48m2