生産者とつながる青果店—2−青果売り場を導入した無印良品 有楽町店

生産者とつながる青果店—2−青果売り場を導入した
無印良品 有楽町店

無印良品の世界旗艦店である有楽町店が7月28日に増床リニューアルを果たした。ここでは初の試みとなる、常設の青果売り場を導入。商品のラインアップやこだわりのサービスについて紹介する。

2001年に開店した「無印良品 有楽町店」は世界最大規模を誇る旗艦店。これまで数回のリニューアルを果たし、本の売り場「MUJI BOOKS」やギャラリー「ATELIRE MUJI」を設置するなど常に新しいことにチャレンジしてきた。今回の増床リニューアルでは1F部分の売り場スペースを拡張し、「無印良品の小屋」の実物モデルの設置と合わせて青果売り場を導入する。
無印良品では、ネット上で産直販売のサイトを設けて生鮮食品の販売を行ったり、有楽町店の広場で週末に青果を中心としたマルシェを開催したりするなど積極的に食にまつわる取り組みを行ってきた。今回、常設の青果売り場を設けたことによって、これまでの取り組みの中で生まれた生産者とのつながりをこの売り場に集約させ、一定量の生鮮食品を販売する。マルシェのような開放感のある売り場には約80〜90種類の青果と約300種類のグローサリーを展開。明るく、見やすい売り場ではあちこちで試食のサービスを行っている。新鮮な野菜の味を確認して購入することができ、スタッフによるおすすめの食べ方など知識を得ることもできる。


色とりどりの野菜が並ぶ青果売り場。天井が高く開放感があるため、屋外のマルシェにいるような雰囲気。

色とりどりの野菜が並ぶ青果売り場。天井が高く開放感があるため、屋外のマルシェにいるような雰囲気。

プロモーションスペースではその日に一番おすすめの野菜をずらりと並べる。この日は千葉県安西農園から届いた、朝採れのとうもろこしが一押し。

プロモーションスペースではその日に一番おすすめの野菜をずらりと並べる。この日は千葉県安西農園から届いた、朝採れのとうもろこしが一押し。

取材当日はとうもろこしの試食を行っていた。旬のとうもろこしは自然の甘味があり、生で食べてもおいしい。

取材当日はとうもろこしの試食を行っていた。旬のとうもろこしは自然の甘味があり、生で食べてもおいしい。

海外の観光客も多く、特に東アジアの人からは桃が高い人気だという。「日本のおいしい青果と出会うきっかけになれば」と担当者。

海外の観光客も多く、特に東アジアの人からは桃が高い人気だという。「日本のおいしい青果と出会うきっかけになれば」と担当者。


ここで取り扱う青果は、基本的に半径100キロ圏内で作られたものをメインに揃えている。その理由は主に3つある。まずは、無印良品の青果担当者が産地に足を運びやすく、商品の仕入れなど管理がしやすいこと。また、生産者にとっても行きやすい場所に売り場があれば実演販売がしやすく、消費者と直接触れ合える場が増える。加えて、消費者にとっても生産者をより身近に感じやすいというメリットがある。消費者の中にはふだん自分たちが食べている野菜や果物がどこでどうやって作られているか特に意識してこなかったという人も少なくない。この売り場をきっかけに近くにいる生産者のことを知る機会にしてほしいという。青果売り場では液晶パネルを導入し、生産者を取材したオリジナルの映像を流しており、作り手の顔だけでなく、どういう場所でどうやって作っているのか土地や風土についても紹介する。今後は希望者を募り、生産者の畑で農業体験ができるツアーの企画も視野に入れているという。「生産者と消費者のつながりを生み出すのがこの売り場の役割の一つ。ふだん食べている野菜をどういう人が作っているのか知ることは、安心・安全を得られるだけでなく、生産者への思いをはせることができる。たとえば、生産地で日照りや大雨など自然災害が発生した時、その方たちのことを思い出してほしい。そういう思いやりが生まれる売り場を目指したいです」と開発担当者は話す。


主に東京・千葉で作られた青果が並ぶ。今後は埼玉や神奈川、茨城などの野菜も取り扱う予定。

主に東京・千葉で作られた青果が並ぶ。今後は埼玉や神奈川、茨城などの野菜も取り扱う予定。

生産者を訪ねたVTRが液晶パネルに流れている。

生産者を訪ねたVTRが液晶パネルに流れている。

青梅市で農業を営む「T.R.FARM」の新鮮なタマネギ。

青梅市で農業を営む「T.R.FARM」の新鮮なタマネギ。

今後は野菜の袋詰めだけでなくバラ売りも行う予定。ほしい分だけ買えること、袋に入った状態では確認しにくい、野菜のにおいなどを感じて選んでほしいという。

今後は野菜の袋詰めだけでなくバラ売りも行う予定。ほしい分だけ買えること、袋に入った状態では確認しにくい、野菜のにおいなどを感じて選んでほしいという。


店内には、テイクアウト専用でスープやお弁当を販売するスペース「Café & Meal MUJI」もある。こちらでは季節により店頭に並ぶ野菜を使ったメニューも用意しており、食べて味を確かめることができる。
また、店頭販売用としては販売期限が迫っても、まだ十分に食べられる野菜を積極的に使うことで、青果のムダな廃棄を回避する目的もある。
売り場では青果と合わせて、全国から選りすぐったグローサリー商品も約300点取り揃える。「野菜をおいしく食べる」をテーマに乾物や調味料、ジャムやピクルス、缶詰のほか、保存食としてピクルス酢や干し野菜などが豊富に揃い、旬の野菜や果物にプラスして選ぶ楽しみを生み出している。また、無印良品がセレクトした食器や料理にまつわる本などつながりのある商品も並べ、豊かな食卓、多様性のある食の場を提案している。


テイクアウト専門のCafé & Meal MUJI。野菜を使った「季節のスープ」などここでしか味わえないメニュー。

テイクアウト専門のCafé & Meal MUJI。野菜を使った「季節のスープ」などここでしか味わえないメニュー。

乾物や出汁、米や米麹など食の基本となるものがラインアップ。

乾物や出汁、米や米麹など食の基本となるものがラインアップ。

塩や砂糖などの“さしすせそ”もさまざま種類を並べる。また、食品と関連する書物なども並べる。

塩や砂糖などの“さしすせそ”もさまざま種類を並べる。また、食品と関連する書物なども並べる。

売り場では農具をディスプレイしたり、売り場の什器として活用している。

売り場では農具をディスプレイしたり、売り場の什器として活用している。


無印良品 有楽町店
東京都千代田区丸の内3-8-3 インフォス有楽町1〜3F
03-5208-8241
10:00〜21:00
無休