Interior
フードストレージ -2-保存と器の二役をこなす
機能美に優れたキャニスター
常備菜や調味料はストックしてそのままテーブルに出したいもの。フードストレージ後編では、陶磁器や琺瑯、ブリキ、真鍮など保存容器としてだけでなく、器としてテーブルに出せるデザインに注目。京都の老舗開化堂のブリキ缶、真鍮と銅の美しいコンテナー、深い色が魅力の磁器キャニスター、カイ・フランクがデザインしたプルヌッカジャー、左官で仕上げた珪藻土のフートコンテナ、白い琺瑯のキャニスターなど、機能性とデザイン性を兼ね備えたフードストレージをピックアップ。
《HARVEST》
ホワイト・ブラウン・グリーン、奥行きのある色合いが魅力の磁器製キャニスター。ほどよい厚みとほんのり丸みを帯びた心地よいデザイン。冷蔵や電子レンジ、オーブン、蒸し器の使用が可能なので、作りおきの料理を温め、そのままテーブルに出すことも。すべてのサイズでスタッキングが可能で、カラーやサイズの組み合わせを楽しみながらストックできる。セラミック ジャパンは焼物の街として知られる愛知県瀬戸市に拠点をおく陶磁器メーカー。
《soil》
日本の伝統的な職人技、左官で仕上げた珪藻土のフードコンテナ。珪藻土は吸収性や保温性、消臭性、調湿性に優れた自然素材で、塩などの乾燥を必要とする調味料や食材の保存にぴったり。また、使いかけのにんにくや生姜なども調湿の効果で乾燥せずに長持ちする。スクエア、サークルともサイズごとに高さと幅が揃えられているので、美しく収納できる。自然の土の色を活かしたナチュラルカラーも魅力。
《RIG TIG》
コンパクトに収納できるように幅、奥行き、高さのモジュールが計算された8種類のボックス。すべてのボックス同士がスタッキング可能なので、省スペースにたくさんの食材を美しく収納できる。デザインのアクセントになった蓋は、木製プラスティックコンポジットというプラスティックに木を加えたエコ素材。RIG TIG(リグティグ)とはデンマーク語で「正しい」という意味。環境に正しい、正しいデザイン、正しい値段というコンセプトで機能性・デザイン性に優れたプロダクトを展開。STELTON(ステルトン)は1960年初頭にスタートしたデンマークのプロダクトブランド。
《Purnukka》
北欧を代表するデザイナー、カイ・フランクがデザインしたプルヌッカジャー。プルヌッカとはフィンランド語で保存瓶の意。機能美を追求したイッタラの名作ティーマシリーズと同じルーツでつくられている磁器製なので保存容器としてだけでなく、器感覚でテーブルにそのまま出せる。フリーザーや電子レンジ、オーブンもつかえるので、食材だけでなく作りおきのおかずのストックにも活躍。スタッキングも可能。
《kaico maru》
小泉誠デザイン、白い琺瑯のシリーズkaico(カイコ)のmaru(マル)。その名の通り丸いフォルムの琺瑯キャニスターは、シンプルで静かな存在感のあるデザイン。蓋が共通なのですべてのサイズでスタッキングが可能。色や匂い移りがなく耐酸性に優れた琺瑯製で、気密性のあるパッキン付き蓋なので味噌やジャム、ピクルスの保存にぴったり。kaicoは、広い「開口」、シルクのように白い「蚕」、どこか懐かしさが漂う「懐古」に由来。すべてプロダクトは開口部が広く手入れがしやすいデザインに。
《Ayasa Storage Containers》
金属のヘラ絞りという技法でつくられた真鍮と銅の美しいコンテナー。鈍く輝く曲面は、経年で美しい緑青に変化していく。木蓋はアーユルヴェーダでも使われる抗菌性をもつニームウッドでつくられ、スタッキングもできる。Tiipoi(ティーポイ)は、2014年にロンドンでスタートした、インドの熟練の職人の手により創り出されるプロダクトブランド。
《開化堂ブリキ珈琲缶》
経年変化を楽しみながら長くつかえるブリキ製の珈琲缶。開化堂は、明治8年創業の日本で一番古い歴史を持つ京都の老舗茶筒店で、初代からの手法を守りながら一貫した手作業でつくり続けている。気密性が高く、また蓋を胴に乗せた時に力を加えずともしまっていく精密さに職人技を感じる。ブリキは長く使うほどにまろやかな深い艶が出て、手触りもさらによくなり、30〜40年ほど使い込んだブリキ缶は墨色の深い光沢を帯びる。伝統を感じながらもミニマルでモダンなデザインが魅力の逸品。
shop list
アカツキコーポレーション 03-3941-3151
イッタラ GINZA 03-6218-0812
KONCENT蔵前本店 03-3862-6018
CIBONE Aoyama 03-3475-8017
D&DEPARTMENT TOKYO 03-5752-0120
niguramu 0766-63-6318
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