Interior
日本の手仕事-1-ジャパンメイドに特化した
「COOPSTAND」
3月31日にオープンした、暮らしの道具を提案する店「COOPSTAND」。日本各地にいる作り手とデザイナーと一緒に、使う人が愛着を持って使い続けられるものを紹介し、日本のものづくりの繊細さや奥深さを伝える。
「ずっと使い続けたい、
愛着がもてる、いいもの」
銀座数寄屋橋にオープンした東急プラザ銀座。全13フロアに各階ごとに設けられたテーマに沿って、個性あふれる125のショップが集結している。中でも、約27mの吹き抜け空間で注目を集める「キリコラウンジ」がある6階は、施設の核となる「FIND JAPAN MARKET」をテーマにし、注目のショップが揃うフロア。ここの中央に位置するのが、ジャパンメイドの「暮らしの道具」を提案するショップ「COOPSTAND」だ。日本各地の職人やデザイナーによって作られたアイテム、国内外に誇れるものづくりの文化を伝えている。「日常」に特化した品々は、特別な日だけに使うのではなく、日々使うからこそわかるものの良さを感じ取ることができる。
最近では、クラフトや民芸に興味をもつ人も増え、ライフスタイルショップなどで目にする機会も多くなった。「COOPSTAND」では日本のものづくりの世界をさらに深く掘り下げ、目の肥えたクラフト好きも楽しめるような商品を揃える。職人の手で丁寧に作り上げた器、木目の表情を活かしたカッティングボードやカトラリーなどまったく同じものがないからこそ、自分の目で見て、手で触って、お気に入りの一つを選ぶ楽しみがある。ものがたくさん溢れる時代だからこそ、大切にしたいのは「愛着がもてるもの」をきちんと選ぶことだという。
オープンな店づくり
「COOPSTAND」は店名の通り、スタンド式の作りになっている。「キリコラウンジ」を広場に見立て、それから先に広がるマーケットをイメージしてこのような作りにしたのだという。工芸品や職人が手がけたもの、というと敷居が高いと感じられることもあるが、見通しのいいオープンな空間なので、これまであまり触れる機会のなかった若い人や海外の人も気軽に入りやすく、手に取りやすい。また、そこに並ぶのは和食だけでなくさまざまな国の食卓にも合う使い勝手のいいデザインのテーブルウェア、現代の生活空間にもすんなりなじむインテリアアイテムやふだん使いにぴったりのウェアが揃う。また、「日常の暮らしで使える」をテーマにしているからこそ、気軽に買えて、買い足せるよう手に取りやすい価格帯から展開しているのも特徴だ。
幅広く揃えたアイテムは「ワードローブ」「ビューティ」「インテリア」「テーブルウェア」と4つのカテゴリに分け、テーマやブランドのコンセプトが伝わりやすいよう、それぞれの世界観を尊重しながらディスプレイ。初めて手にする人にも作り手の想いが伝わるように並べている。
ものの先にある出会いを
提供する場としての機能
常設の4カテゴリ以外に期間限定の企画展を開催し、発信の場としての機能も有している。オープンから4月27日までは「京都の職人とつくる、暮らしの道具」をテーマにした企画展「京都の食卓」を開催。京都の老舗の料理道具やテーブルウェア、ジャムやお茶など日々の食卓を彩るようなメイドイン京都の品々を紹介している。週末には京都舞鶴市のパン工房「コムギ屋」の「しおパン」と「京漬け物パン」を数量限定で販売。
今後も季節やテーマに沿ったイベントを通じ、ものとその先にある作り手と出会うきかっけを提供していく。