竹の道具 −2−手仕事から生まれた
日本の竹ざる・竹かご

そばざるや米とぎざる、日本の台所で古くから愛用されてきた竹ざるは、深さや大きさ次第で使い道はさまざま。また、大きさ違いで揃えれば入れ子で収納できるという利点もある。
江戸時代から作り続けられている伝統的なそばざるは、細い鈴竹を丁寧に編んだ、目の詰まった美しい編み目。そば皿としてだけでなく、サンドイッチやおつまみの盛り皿、野菜の水切り、干し野菜作りにも重宝する。
宮城県のげすざる（肥料ふりかご）の技法でつくられた浅ざるは、桜の皮に竹を編み込んでいるため、隙間がなく丈夫。ほどよく深さもあり、使いやすい。
岩手県の伝統工芸、鳥越竹細工の取っ手付き楕円ざる。デザインに馴染んだ取っ手は、使った後に乾かしやすいという利点も。焼きたてのスコーンやパンをのせたり、野菜の茹でこぼしにも向く。
良質の鈴竹でつくられた米とぎざるは、使用後必ず乾燥させれば、20〜30年長持ちするという逸品。竹ざるで研げば、お米が砕けにくく、しっかりと水切りができ、格段に美味しいご飯が炊ける。大きなサイズはランドリーバスケットとしてもオススメ。

ワインやバゲットも似合う市場かご。もともとは築地市場などで見かけるプロ御用達のかごで、丈夫で通気性があり、水分を含んだ魚介類や重い野菜にも十分耐えるので料理人の仕入れに利用されている。ピクニックや普段の買い出しはもちろん、家では衣類や雑誌をまとめたり、野菜や乾物のストックにも。
小さな紐通しが付いたかご。つぼけは、耳に紐を通して腰につけ、農作業時の収納かごとして使われてきたもの。紐やフックで壁掛けにし、クロスやキッチン小物など軽いものを吊るして収納できる。
食器を乾かすかごとして、昔から使われてきた碗かご。食器のあたりが優しいので、お気に入りの器も大切に扱うことができる。また、洗濯かごや根菜のストックにもオススメ。

大分県の良質な真竹を使用してつくられた角物という四角形のかご。角物は、胴、蓋、手を別々に組み、火曲げという特殊技術を用いてつくられたもので、数少ない職人にしかつくることのできない竹工芸。弾力のあるやわらかな竹かごとは違い、厚みがあり、堅く丈夫で形を崩さない。
ましかくお弁当箱は、ランチボックスや小物入れとして、また、お茶道具をセットして野点を楽しんでも。日本の美意識から生まれたモダンな入れ物。
真竹でつくられた買い物かごは、買い出しはもちろん、ワインや惣菜を入れてピクニックに出かけたり、植物を入れて室内のインテリアにも。凛とした四角いフォルムが印象的。
6種類が入れ子になるトレーは、小物や書類、衣類の入れ物として。取っ手付きはそのままトレーとしても使える。用の美に徹したミニマルなデザイン。