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ラタンチェア -2-20世紀を代表する
憧れの名作チェア
ラタンチェア特集後編では、20世紀を代表するモダニストたちがつくった名作をフィーチャー。ミヒャエル・トーネットによる名作NO.14(現214)、コルビュジエが愛用したトーネットNO.209、デンマークの巨匠ポール・ケアホルムの名作PK22、世界で最も美しいカンチレバーチェアと称されるミース・ファン・デル・ローエのB42など、名作ラタンチェアをご紹介。
《214・215R》
1859年に発表された名作NO.14(現在の214)は、創始者ミヒャエル・トーネットが蒸気で木を曲げる技術を生み出したことで、世界で初めて大量生産された、椅子における初の工業製品と言われているチェア。機能性と美しさをあわせ持つ究極にシンプルなデザインであることから、発表から160年近く経ったいまでも世界中で愛され続けている。NO.14のすぐ後に発表されたNO.215は、更なる座り心地の良さを追求し、籐の背張りを施したモデル。
《209・210R》
ドイツの老舗トーネット社、創始者の息子、アウグスト・トーネットが1871年にデザインしたNO.209は、ル・コルビュジエが建築のインテリアに採用したり、プライベートでも愛用したことで知られ、別名コルビュジエ・チェアとも呼ばれるようになった有名なチェア。著書の中で「壁は白。籐の椅子または、トーネットの曲木椅子・・・。気の利いた部屋は、こんなにわずかなもので足りるのだ。」と述べるほど、気に入っていたという。NO.210Rは、NO.209の美しいシルエットはそのままに、より座り心地を追求した籐の背張りを施したもの。
《S32V・S64V》
マルセル・ブロイヤーとマルト・スタムの代表作と知られるカンティレバー構造のチェアS32VとアームチェアS64V。ブロイヤーの愛娘の名を取って、チェスカ・チェアの愛称でも親しまれている。1929年の発表から90年近く経った今でも、バウハウスデザインの家具を代表する椅子のひとつとして愛され続けている名作。
《PK22™》
デンマークの巨匠、ポール・ケアホルムが1956年にデザインを手がけた名作PK22™。理想的なフォルムと工業的な探求から生まれたラウンジチェアは、大きな反響を得て、1957年ミラノトリエンナーレにてグランプリを獲得。ポール・ケアホルムのデザインを象徴する繊細なスチルフレームとラタンシートが美しく調和した上品な佇まい。
《B20》
B20は、バウハウスの思想を継承しながら機能とデザインを融合させた家具を作り続けるドイツの老舗TECTA(テクタ)社によってデザインされたダイニングチェア。カンチレバー構造は、独自の技術により強度と安定性を上げ、籐張りのシートはディティールに至るまで1920年代のバウハウスのスタイルを踏襲。カンチレバー構造による美しいフォルムと籐張りの心地良さをあわせ持つ機能美に優れたチェア。
《B42・D42》
20世紀のモダニズム建築を代表するドイツ出身の建築家、ミース・ファン・デル・ローエが1927年にデザインを手がけた名作。チェアB42とアームチェアD42は、シンプルを極めたフレームに、籐の座面が美しくフィットした上品で力強いデザイン。誕生から90年が経ったいまなお、世界で最も美しいカンチレバーチェアと称される。
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