Renovation
インテリアスタイリストの自邸 時を超えて再会した
ヴィンテージハウス
![インテリアスタイリストの自邸 時を超えて再会した ヴィンテージハウス インテリアスタイリストの自邸 時を超えて再会した ヴィンテージハウス](https://img.100life.jp/2021/06/11221029/210614kub-1080x480.jpg)
若い頃に住んでいた家を購入
昭和31年竣工、築65年という中野区内のヴィンテージハウスに住むインテリアスタイリストの窪川勝哉さんと編集者の寿子さん。
「オーナーが替わるたびに改変を重ね、庭だった場所にはどんどん増築されて、倍以上の広さに拡張しているようです(笑)」
玄関側が元々の家。梁の向こう側は増築されたスペースなのだとか。
なんと窪川さん、若い頃にこの家を借りて住んでいたことがあるそう。
「妹と友人の3人でシェアしていました。ある時、その思い出の家が売りに出されているのを不動産のウェブサイトで偶然見つけました。とても気に入っていた家だったので、購入を決断しました。30代の頃です」
窪川さんの仕事以外の趣味といえば、日々のヴィンテージハウスと、ヴィンテージカーのリサーチ。その不動産チェックの趣味がなければ再会はなかったと目を細める。
![壁際の本棚は物書きだった元のオーナーが設置したものをダークな色に塗装。右の引き戸は昭和31年の竣工当時のもの。床のレールをなくし、吊り引き戸に変更した。](https://img.100life.jp/2021/06/11215017/210614kub-001-1024x683.jpg)
![時代や国境を超えたテイストをMIX。壁にはアニメーション、テーブルにしているのはアンティークショップで購入したトランクだ。](https://img.100life.jp/2021/06/11215021/210614kub-002-1024x683.jpg)
![長いダイニングテーブルはアメリカ西海岸のギャラリーで展示用の什器として使われていたもの。「一般的なテーブルの高さより若干低いのですが、天井が低い空間にはこの高さがしっくりきます」。梁の絵皿はコレクションしているデンマークの作家、Bjorn Wiinblad。](https://img.100life.jp/2021/06/11215025/210614kub-003-1024x683.jpg)
![玄関は自転車を置ける広さがある。階段下の斜めの壁が空間に味わいを加えている。](https://img.100life.jp/2021/06/11215029/210614kub-004-683x1024.jpg)
![玄関からリビングまで続く千鳥格子のカーペット。正面のドアから別動線でキッチンに直接入れる。](https://img.100life.jp/2021/06/11215033/210614kub-005-683x1024.jpg)
![かつて壁の向こうの風呂場とくもりガラスで隔てていたスペースは、ガラスを外し、ペイントした板と棚板をプラス。 イギリスのアンティークマーケットで買ったクロスステッチの飾りがお気に入りとのこと。](https://img.100life.jp/2021/06/11215037/210614kub-006-1024x683.jpg)
外国っぽさの秘密は光
「遊びに来た友人に、外国の家にいるようだとよく言われるのですが、最近その理由がわかりました。明るすぎず、外光が家の中を回っていないためだと思います」
確かに、特に1階は昼でも照明が必要なほど仄暗い。陰影が古い家に深みを加えている。
もちろん家具や雑貨が年代もの、そして様々な国籍のものをMIXして配置されていることもあるだろう。ヴィンテージの空間にヴィンテージの家具が映える。たくさんの家具を見てきたインテリアスタイリストの窪川さんのセンスの賜物だ。
![2階の仕事場とベッドルーム。壁を背に、窓の外と正面のたっぷりのグリーンを見ながら仕事する。天蓋付きのベッドにからまる植物はホンモノ。](https://img.100life.jp/2021/06/11215928/210614kub-007-1024x683.jpg)
![「その昔、勉強机を買いなさいと親にお金を渡されたのですが、普通の机ではつまらないので、ビリヤード台の上にガラス天板を載せて机にしました(笑)」](https://img.100life.jp/2021/06/11220115/210614kub-008-1024x683.jpg)
![ガラスブロック(プラスチック製)の奥がクローゼット。「シェアハウスとして住んでいた頃は、ここが僕の部屋でした」](https://img.100life.jp/2021/06/11220119/210614kub-009-683x1024.jpg)
![ヘリンボーンの床に似合うヴィンテージのラジオ。](https://img.100life.jp/2021/06/11220123/210614kub-010-683x1024.jpg)
![インテリアスタイリストの商売道具でもある秘蔵コレクションを大量にストック。「近くに倉庫を借りたので、少しづつ移動させる予定です」](https://img.100life.jp/2021/06/11220128/210614kub-011-1024x683.jpg)
水回りは古いものを生かした
以前に住んでいた時に水回りの設備がしっかりしているのはわかっていたので、リノベーションはそれ以外の部分に注力し、キッチンや風呂場は古いものをそのまま残した。
「玄関からリビングを通らずに洗面所に行けるドアを作りました。リビングでアシスタントが徹夜で作業中にこっそり帰っても、邪魔しないように家の中を移動できます(笑)」
古いものにはそれぞれ、月日が育んだ物語がある。お二人がこの家の65年のストーリーを引き続き、さらに豊かな歴史を刻んでいる。
![もともと壁だった部分をカウンターに変更。ダイニングの様子をキッチンから見ることができるし、料理の出し入れも便利になった。](https://img.100life.jp/2021/06/11220840/210614kub-012-1024x683.jpg)
![お料理上手な寿子さんが腕を振るうキッチンは、ヴィンテージのホーロー製。](https://img.100life.jp/2021/06/11220844/210614kub-013-683x1024.jpg)
![ザラザラとしたテクスチャーの洗面室の床。「床の仕上げ工事が終わったのを見たらこうなってました(笑)。室内履きの底が減ります」](https://img.100life.jp/2021/06/11220848/210614kub-014-683x1024.jpg)
![昔のかわいいお風呂はそのまま残し、モザイクタイルの上からペイント。](https://img.100life.jp/2021/06/11220852/210614kub-015-683x1024.jpg)
![使い込まれた木やガラス戸の温もりはヴィンテージハウスならでは。](https://img.100life.jp/2021/06/11220856/210614kub-016-683x1024.jpg)