Style of Life
子育てをスタイリッシュに楽しむ決めすぎない美しさ
モダンな空間づくり
プロのアドバイスを参考に
インテリアショップ「アクタス」社員が家を建てたら…。モダンにしてシンプル、すっきりしていながら暖かさを感じさせるその空間は、イメージ通り。家主は現在育休中の溝部久美子さんと夫・慎介さん。希望していた茅ヶ崎の地に、一年前に購入した物件に、6カ月になる長女・有以ちゃんと3人で暮らす。
「建て売りだったのですが、建つ前に購入したので間取り以外はリクエストが可能でした。外壁は色を選べたので濃紺にしてもらい、ドアなどもひと部屋ずつセレクトしました」
空間づくりにおいて頼りにしたのが、会社のスタッフのアドバイスだという。
「せっかくまわりにプロがいるので意見を聞いて、暮らしやすく居心地のいい空間にしたいと思いました。玄関アプローチの花壇やコンクリートの敷石などの設計図を描いてもらうところからお願いしたんです」
空間に変化をつける工夫
家を建てるという初めての経験に、そのアドバイスは大いに役立った。まず参考にしたのは、“壁の一面だけ色を替える”、というもの。リビングは黒、各個室は茶、緑、水色、というように鮮やかな壁紙をそれぞれの部屋に一面だけ取り入れた。
「アクタスでよく提案していることなのですが、こうすると部屋に変化がつくんですね。あとは家具の色も揃えすぎない方がいいと聞きました。例えばウォルナットならウォルナットばかりで揃えてしまうと、部屋の雰囲気が平坦になってしまって面白くないんです」
建具や敷居などの部材の色もスタッフに相談し、選んでもらった。
「床が大事だというアドバイスももらいました。“良い素材の床にすると、家具の良さが際立つよ”と。予算のこともあったので、2階のリビングと1階の廊下は無垢のパイン材にしました。見栄えだけじゃなくて、裸足で歩いても気持ちいいし、ちょっと暖かいような気がして、全部を無垢にすればよかったかなと今は思っています」
部屋を飾る楽しみ
インテリアや雑貨にも、もともとこだわりがあった。テーブルやキャビネット、テレビボード、カーテン、ラグなどはアクタスで選び、照明、時計、壁掛けなどは気に入るものが見つかるまでネットで探して購入。廊下のモノトーンの壁掛けや、リビングの壁の額縁などが、オリジナリティを感じさせる。
「壁を飾りたいと思っていたんですね。フレームを揃えるとき何色にしようか迷っていたら、社内のスタッフが“バラバラでいいんじゃない?”と。色や形はあえて揃えない方がやはり変化がついていいみたいです」
その取り付けには、スタッフに直接家に来てもらい、配置してもらった。規則的ではなく、少し外すように配置されているのが見て取れるが、その微妙な具合が難しそうだ。
「ひらめきやセンスが必要なんでしょうね。私自身は何も分からずお任せで。本当に助かりました」
広がる空間づくりの楽しみ
額に収めたモノクロの写真は、結婚式を挙げた宮古島で夫が撮ったもの。音楽、写真が趣味の夫のホビールームは1階にあるが、ギターやカメラなど、豊富な愛用品の一部を部屋の中にインテリアとして取り入れている。
「娘にギターを弾いて歌ってやったりもしていますね。主人は凝り性で、やりはじめたら徹底してやりたいタイプなので、インテリアにもいろいろこだわっています」
夫妻が今、はまっているのが植物。フィカス、ガジュマルなどの枝ぶりのいいものから盆栽まで、室内がグリーンの潤いで満ちている。
「いちど置いてみたら殺風景な部屋に潤いが出て、ないと寂しいと感じるようになったんです。これからもたくさん育てていきたいですね」
久美子さんは今、子育てと空間づくりを楽しむ日々を過ごしている。
「1階のベッドルームやベランダをどうしていこうか思案中です。雑貨などもある程度揃ってくると、次に何を買うべきかも見えてくるんですね。もっと買い足したいし、部屋を少しずつ作り上げていきたい。まだまだ発展途上にあると思いますね」