Style of Life
米軍ハウスが並ぶ街アメリカンスタイルの
平屋住宅をチョイス
壁は自分たちでペイント
グラフィックデザイナーの吉本多一郎さんが暮らす家は、埼玉県入間市の平屋の米軍ハウスが並ぶ『ジョンソンタウン』と呼ばれる地区の中にある。吉本さんの家は米軍ハウスの作りはそのままに、新たに建て直された平成ハウスと呼ばれるロフト付きの平屋住宅だ。
米軍ハウスと平成ハウス、外から見たところ違いはわからない。
「見分けるポイントがあります。米軍ハウスは瓦屋根なのですが、平成ハウスは屋根の素材が軽量化されています。平成ハウスは床暖房など、設備が近代化されているのが魅力です」
家を探していた時におもしろい物件があると教えてもらったのがジョンソンタウンに住むきっかけになったそう。
「僕も妻もアメリカの匂いがする住まいが好みです。幸いここは妻の職場には近かったのですが、僕は家で仕事をすることが多いとはいえ、都内で打ち合わせや撮影等が週の半分以上ありますので、通えるかなと最初は不安でした。けれどもう約6年住んでます。慣れると平気なものですね(笑)」
白い壁は友人にも手伝ってもらいながら自分たちで塗装したのだそう。
「以前は集成材の合板そのままの色の、山小屋のような雰囲気の家でした。梁や階段はもともとの木の色を残し、バランスを考えながらペイントしていきました。柔らかな白にするため、白に少し黄色と赤を混ぜてオリジナルの色を作っています」
仕事場はロフトに
ジョンソンタウンの家は、一軒づつ間取りが違うのだそう。
「アメリカの住宅のように住人がDIYをしてもよいので、個性的な家が多いですね」
吉本さんの住まいは、築10年の平屋。リビングに大きな吹き抜けがあり、ロフトの部屋を仕事場にしている。
「今はネットがあるので、どこでも仕事ができます。都内から距離がある場所でも、住環境を優先できるのがありがたいです」
抜群のコミュニティも魅力
ジョンソンタウンの魅力は、緑豊かな美しい街並みにもある。
「お隣との間の塀も物理的にありませんし、住人同士のお付き合いが親密で、とてもよいコミュニティが築けています。BBQをしたり一緒にキャンプに行ったり、DIYの手ほどきをしてもらったり。
同業者も多く、世田谷に住んでいた時より、仕事の幅が広がっています」
仕事の手を休めて、近くの公園に息抜きに行くこともおおいのだとか。
「子どもと一緒にすぐに公園に行けるのも楽しいです。
子育てには抜群の環境だと思います。近くの子どもたちがよく家の前の道で缶蹴りして遊んでます。うちに『缶ください〜』って突然来たり。最近、こういうおつきあい、なかなかないですよね。
平屋の家に惹かれて住みはじめましたが、今はコミュニティがかけがえのないものになっています」