Style of Life
アメリカンスタイルのリノベ自然体で楽しく暮らす
広い庭付きヴィンテージハウス
遊び心が刺激される大きな平屋
神奈川県相模原市。周囲を山や畑に囲まれ豊かな自然が残る土地に、鮮やかなスペイン瓦が印象的な平家の洋館が建っている。この家に暮らすのは、川原さん夫妻と幼い仲良し姉妹。以前は世田谷区に住んでいたが、2020年の7月に引っ越してきた。
「アメリカ人の男性が50年近く前に建て、大切に暮らしてきた家だそうです。住まい手を失っていたところを知り合いに紹介されたのですが、歳月を得た味わいに一目惚れして、すぐに購入を決めました」。奥さまの飛鳥さんは、運命的な出会いを振り返る。
都心ではめったにお目にかかれない広々とした敷地と、ゆったりした間取りの大きな家。中庭、温室、屋上、地下室、ガレージ、サンルームといったオプションも豊富で、豊かな暮らしが思い描けたそうだ。
「遊び心が常に刺激されて、楽しい生活になりそうだなと思いました」。
新たな息を吹きこむリノベーション
重厚なつくりではあったものの、購入時の家は内装が傷み、古さが目立つ状態だった。そこでリノベーションを依頼したのが、15年来の知り合いだった木堂勝弘さん・久美子さん夫妻。アメリカの建築古材やアンティーク家具を取り入れ、味わい深いアメリカンスタイルの家づくりを担うつくり手だ。
「木堂さん夫妻にお願いすれば、この家は絶対に輝くと確信していました。床も壁も全て新しくして、ドアや窓もつくり変えていただきました。お家が広いのでその分時間もかかりましたが、生まれ変わっていく姿を見るのはとても楽しい時間でした」。
フローリングやタイル、壁紙やドアといった内装材、そして大きな家に合う重厚な家具は、この家に合わせて木堂さん夫妻がセレクト。本場アメリカの古い家や施設に眠っていた建築古材やアンティークがふんだんに使われている。
「1960〜1970年代のものが多いそうです。年代物にしか出せない味わい深さがあって、家全体があたたかみのある空間になって、とても落ち着きます」。
手をかけて大切に住み続ける
飛鳥さんの仕事はプロップスタイリスト。店舗やイベント会場、結婚式などの空間を華やかに彩ることを生業としている。このため、自宅のインテリアやデコレーションは、飛鳥さんが楽しみながらアレンジした。好きで集めているというアメリカやメキシコの小物、生命のパワーを感じるグリーンなどが、センスよくレイアウトされている。
「空間が広くてドラマチックなので、ああでもないこうでもないと悩みつつも、とても楽しく自分たちが好きな世界観をつくりあげました。今後はハウススタジオとして色々な方に使っていただきたいと考えています」。
(ハウススタジオに関する問い合わせは、飛鳥さんInstagramアカウント「#asuca27」まで)
地下室や庭はまだ手付かずの部分が多く、これから手を入れていく予定だという。
「地下はお酒を楽しめる大人の隠れ家バーのようにする計画です。お庭は広すぎてまだまだスペースがあるので、もっと植栽を充実させたいです。この家の楽しみ方は無限大なので、手をかけてずっと大切に住んでいきたいですね」。
新しいライフスタイルを手に入れて
この家に出会い、都会から自然の中へと、全く異なる環境での生活を始めた川原さん一家。広い庭でバーベキューやプールを楽しんだり、夏は草刈りに追われたり、ふとした空き時間に屋上に上がって空を眺めたりと、太陽や風、四季の移ろいを感じる暮らしを満喫している。飛鳥さんは「庭はもちろん、家の中にもワクワクする場所がいっぱいなので、子どもたちは次から次へと遊び方を発明しています」と話す。
ご主人はピアノやギターに堪能で、絵を描いたりバスケをするのも得意だそう。娘さんたちと音楽を奏でたり外で思いっきり遊んだりと、ゆったりした時間を楽しんでいる。
「世間がコロナで大変な時に引っ越してきたのですが、この家にいるとお家時間が充実していて、閉塞感を覚えずにのびのびと過ごせます。夫の仕事もちょうどリモートになって、家族の時間が増えました。この家に住み始めたことで、自然を感じながらゆったり暮らす新しいライフスタイルを手に入れました」。