la kagu -1-衣食住+知のショップ神楽坂 la kagu

la kagu -1-衣食住+知のショップ
神楽坂 la kagu

10月10日にオープンしたla kagu(ラカグ)。新潮社が昭和40年代に建てた本の倉庫を、隈研吾建築設計事務所がリノベーションした建物に衣食住知のアイテムが揃うキュレーションストアだ。今月は、神楽坂の新たなランドマークとして船出したla kaguの魅力を前編・後編に分けて紹介する。

神楽坂駅を出てすぐ目の前に広がる大階段。新潮社の倉庫として昭和40年に建てられた建物を、隈研吾氏が新たにリノベーションしたla kaguのシンボルだ。その階段を登りきると、倉庫の面影を残した建物が多くの人を出迎える。リノベーションをミニマムにとどめたその内装は床、天井、柱など、元々あった基礎を活かしつつ、所々に人の手の温もりが感じられる木の什器や家具が置かれている。la kaguは“昔からあるもの”や“これからも大切にしたいもの”に価値を見いだす「REVALUE」をコンセプトに、ファッション・生活雑貨・カフェ・家具・ブック、それぞれのカテゴリにキュレーターを配置。それぞれの目利き達が選んだ“本当にいいもの”が施設内に集結している。


江國香織氏、角田光代氏、石田衣良氏、和田竜氏など14名の書き手のエッセイ原稿が並ぶ。

江國香織氏、角田光代氏、石田衣良氏、和田竜氏など人気作家14名のエッセイ原稿が並ぶ。


店内正面のプロモーションスペースでは、期間ごとに企画が用意されている。第一弾は「la kaguと書き手」。人気作家14名が生活を共にしたライフスタイルグッズや洋服について綴った原稿が置かれ、文章に触れながらモノを見つめることができる。作家の言葉を与してプレゼンテーションされたアイテムは、新たな見方が加わり、ストーリーが感じられる。また、プロモーションスペースの斜向かいには白磁陶器家・黒田泰三氏の作品が並ぶ。思わず見入ってしまう普遍的な美しいフォルムは、ぜひこの目で見て楽しみたい。

la kaguオリジナルのアイテムにも注目。フランス人アートディレクター、ローラン・グナシア氏デザインによる宮脇賣扇庵の扇子は鮮やかなマゼンタ色が印象的な一本。大柄な体躯の人も満足して使える大きいサイズが特徴で、花柳界の名残を残す、神楽坂の土地を象徴するようなアイテムとなっている。la kaguのアートディレクターを務める平林奈緒美氏と、生活雑貨のキュレーションを行う岡尾美代子氏がデザインした傘は、SHED RAINの別注モデル。折り畳みでありながら、骨太で丈夫な構造が強風にも強い実用的な傘として人気のブランドだ。束見本をイメージしたオリジナルのノートは使い勝手のよい4サイズが用意されている。本の倉庫だった建物の背景を感じられるアイテムとしてこちらも人気が高い。


トレイに原稿のコピーが並び、自由に持ち帰りができる。

トレイに原稿のコピーが並び、自由に持ち帰りができる。
 

黒田泰三氏の花器・器は用の美を内包するたたずまい。

黒田泰三氏の花器・器は用の美を内包するたたずまい。

オリジナルタンブラーはブルーグレイ、ベージュ、ブラックの3色展開。

オリジナルタンブラーはブルーグレイ、ベージュ、ブラックの3色展開。

SHEDRAINの傘は男女で兼用できるデザイン。

SHEDRAINの傘は男女で兼用できるデザイン。


素材の美味しさを楽しめるカフェ

朝8時から営業するla kaguのカフェは、鎌倉「カフェ ヴィヴモンディ モンシュ」が直火式マシンで焙煎した豆を使ったコーヒーを提供している。コーヒー、カフェオレ、カプチーノ、それぞれ豆の美味しさを感じられる一杯は店内だけでなく、テイクアウトも可能。フードは、鎌倉由比ガ浜のデリカテッセン「LONG TRACK FOODS」馬詰佳香氏が監修を行う。「気取らない、でも美味しい」をテーマにホームメイドにこだわったメニューが揃っている。朝は朝食が2種類、昼はソーセージ4種、トッピング3種の中から選ぶホットドッグのランチセットが楽しめる。夜は、パイント・グラスで提供されるビール片手にソーセージを味わうなど、一日を通し様々なシチュエーションで利用できる幅の広さが魅力だ。店内は大テーブル二つとソファー席、カウンターテーブル席の全50席。Wifiも完備されており、座り心地のいい椅子に腰を据えて、思い思いの時間を過ごすことができる。


大人数も対応できる大テーブルは、打ち合わせで使用する人も多いそう。

大人数も対応できる大テーブルは、打ち合わせで使用する人も多いそう。

窓側席からは神楽坂駅が見える。待ち合わせにも便利。

窓側席からは神楽坂駅が見える。待ち合わせにも便利。
 

サンフランシスコのイラストレーター・Wendy MacNaughton氏が手掛けるイラストメニュー

サンフランシスコのイラストレーター・Wendy MacNaughton氏が手掛けるイラストメニュー

シャルキュトリコダマ特製のソーセージ、ハムは持ち帰り可。

シャルキュトリコダマ特製のソーセージ、ハムは持ち帰り可。

オリジナルイラストが印象的なカップはSmallとTallの2サイズ展開。

オリジナルイラストが印象的なカップはSmallとTallの2サイズ展開。

lakaguブレックファスト(900円)。コンチネンタルブレックファスト(600円)もある。

lakaguブレックファスト(900円)。コンチネンタルブレックファスト(600円)もある。

北欧ヴィンテージのテーブルが並ぶソファ席。

北欧ヴィンテージのテーブルが並ぶソファ席。


暮らしの中に息づく“本当にいいもの”

スタイリスト・岡尾美代子氏がキュレーションを務めた、生活雑貨のスペースにはデイリーに使える“本当にいいもの”が並ぶ。ヨーロッパ各地で買い付けたグラスや食器、日本の陶磁器や道具が集まる空間だ。使い込むごとに味わいが増していく開化堂の茶筒や、シンプルで飽きのこない白のスリップウェアなど、長く大切にしたいアイテムが揃う。また、普段の生活では、何気なく選びがちなブラシも、様々なサイズで豊富に用意されているのが印象的。長く使うことを前提に、手入れするアイテムにもその審美眼が光るアイテムセレクトだ。


キュレーター岡尾美代子氏の世界観が広がる。

キュレーター岡尾美代子氏の世界観が広がる。

ブラシや洗剤などお手入れアイテムも豊富。 

ブラシや洗剤などお手入れアイテムも豊富。 

モロッコ製のカゴや、ラグ、クッションなどファブリックものも多く並ぶ。

モロッコ製のカゴや、ラグ、クッションなどファブリックものも多く並ぶ。

開化堂の茶筒は職人が一つずつ手作りで仕上げる。

開化堂の茶筒は職人が一つずつ手作りで仕上げる。

手なじみのよい厚さの食器は普段使いに便利。

手なじみのよい厚さの食器は普段使いに便利。

フランス語で「お買い物中」とかかれた店内用カゴは、今後販売を予定。

フランス語で「お買い物中」とかかれた店内用カゴは、今後販売を予定。


神楽坂は、芸妓置屋や料亭が集まり、花柳界の中心として発展した歴史ある街。古い石畳や入り組んだ細い路地にその趣を残しつつ、小さな店がひしめくように並ぶ。また、ミシュラン星付きのレストランが10軒も所在する美食の街、古くからフランス人が多く住み、日本の「プチ・パリ」として親しまれている街としても知られている。このような多面的な魅力をもつ地に位置するla kaguは、神楽坂に点在する魅力的な店や街の文化と繋がる役割を果たす磁場でもある。ぜひ、la kaguを拠点に神楽坂の散策を楽しみたい。


la kagu
東京都新宿区矢来町67番地
SHOP:03-5227-6977
CAFÉ:03-5579-2130
SHOP 11:00〜20:00
CAFÉ 8:00〜22:00(21:30LO)