DIY
家造りは自分の手で葉山への移住を決意したのは
波乗りと愛犬のため
実は葉山暮らしの懸案事項は、奥さんの通勤だったそう。ご自分はペット用品のネット通販を運営しているので仕事場は問わないものの、奥さんは毎日都内まで出勤しなければならない。けれど実際に住んでみれば、行きは始発の電車に座れるし、帰りもさほど電車が込まないのでほとんど負担は感じなかったそうだ。
家づくりのテーマは“リラックス”
葉山という土地に似合う平屋造りの家。犬たちは手入れの行き届いた芝生の上を自由自在に走り回り、手作りの広いデッキの上を我が物顔で占領している。
壁と天井は本来下地材として使われる構造用合板の木目をそのまま生かし、床も温かみのあるパイン材。外壁も杉板の鎧張りと、木の温かみを存分に感じられる家が完成した。室内ではローテーブルを中心に低く暮らすスタイル。ナゴみの空間ができあがった。
自分で造れるところは自分の手で
建築家の力を借りず、長谷川さんと大工さんの二人三脚で家づくりを進めたそうだ。
「この土地を見つけてくれた友人の不動産屋さんに、地元の大工さんを紹介していただきました。ほんとうは建て直す予定だったのですが、見積もりをとってもらうと予想外に高くて。それまで住んでいた都内のマンションがなかなか売れないという事情もあって、基礎と構造をそのまま使って家を造ることにしました。予算が限られていることもあって、自分ができるところは自分でやりました。壁は僕が、天井は大工さんにという具合でしたから、大工さんはかなりやりにくかったと思います(笑)」
自分で建築資材を探す
壁や床材などの内装材、照明器具やスイッチプレートなどの細かなものから、外装材、門扉やフェンスに至るまで、こだわって材料を探し、色を決め、納得の行くまで作り込んだ長谷川邸。
「予算が限られているので諦めたパーツもありましたが、自分で手を動かして家を造っていく作業はとても楽しかったです。こんな僕に根気よくつき合ってくれた大工さんにはとても感謝をしています」と長谷川さん。
1年強の時間をかけて造った家には、完成前から来客がひっきりなしだったとか。葉山の心地よい風とあたたかな空間の長谷川邸。お客様もついつい長居をしたくなるはずだ。