DIY
DIYを楽しむ家築60年以上の古民家で
改装をケーススタディ
コンセプトは台湾に住むアメリカ人
『toolbox』で住宅やオフィスの内装設計施工を担当している渋谷さんと、きもののスタイリング/着付けの『kifkif』の大川枝里子さんのお宅は、築60年ほどの約90㎡の一軒家。
「この家は、基本自由に改装してもよいという、願ってもない条件でした。
まず天井、壁を全て白くペイント、リビングの床をフローリングに、ダイニングキッチンはコルクの床を貼りました。間取りは特に変えていません。
改装費用は出来る限りかけたくなかったので、会社や職人さんから捨ててしまうような端材をもらい、仕事に行く前や土日の合間の時間を使ってDIYでコツコツ進めました」
この家のコンセプトは、”台湾に住むアメリカ人の部屋”なのだとか。
「もともと二人とも手持ちの家具や雑貨が多く、私はアメリカやヨーロッパの古いものが好きなのですが、妻は昭和を中心とした和の雰囲気のものを集めていて、かつリビングのすぐ隣には和室もある。全てを強引にMIXさせようとした結果、そうだ、台湾に住んでるアメリカ人風というコンセプトで行こうと(笑)。
和室の入り口の枠全体を朱色に塗ってバランスを取ったり、古い紹興酒の壺を置いてみたり、全体的に改装費用はかけられなかったのですが、せめて空間にしっかりテーマ性は持たせたいと思いました」
キッチンでは肉を一週間かけて仕込むことも
渋谷宅には来客も多いのだとか。お客様へのおもてなしが、目下ハマりにハマっているのスモークバーベキュー。
「ときには仕込みに1週間、そして12時間かけて燻製器でじっくりと焼くこともあります。庭でスモークができるのも、一軒家ならではですね。今も仕込み中の肉が小さな冷蔵庫を占領しています」
広い和室はきもののコーディネイト空間
2階の2間続きの和室はあえて手を入れずにそのまま残した。水屋のある本格的な和室だ。
畳の部屋は、枝里子さんがきものを広げてコーディネイトをするのにとても重宝している。
「1階と2階の雰囲気をあえて変えて、違いを楽しんでいます」。