Family
理想のアメリカンハウスを葉山に子どもと親の領域を分ければ
家族全員がハッピー!
子どもは2階、親は1階
一家4人+ホワイトスイスシェパード2頭が暮らす宇野さん宅。ここが葉山というインフォメーションがなければ、アメリカのお宅を拝見しているように感じてしまうかも。
それもそのはず、夫の雄大さんはバンクーバーで、妻の洋子さんはアリゾナで長く暮らした経験があるので、日本で家を建てるならアメリカのスタイルでと考えていたそうなのだ。
「アメリカでは、子どもは子ども、親は親と、子どもと親の暮らしを分けるスタイルが自然です。我が家では2階が子どもたち、親は1階と分けています。そのほうが子どもはのびのびと自由に遊べますし、親も自分の時間が持てるので、どちらもハッピーです」と洋子さん。
「“2階で夢中になって遊んでいたら下から料理のいい匂いがする、お腹が空いたから降りてみよう……”、そんな家族の姿が理想でした」 都内で飲食店を経営する雄大さんは、料理のいい匂いがキッチンから2階に上がっていく吹き抜けを作った理由をそう話してくれた。
たとえば本棚の本は、読みたい時に好きな本を出して読む。オモチャを散らかしたら自分で片付ける。
「子どもと同じ空間にいるとオモチャが散乱していればイライラしてしまうかもしれませんが、目に入らなければそれほど気になりません(笑)」
吹き抜けの横に子どもたちの共用スペースであるプレイルームを広く確保。
宇野宅にはさらに子ども部屋を2階に2部屋作れる余裕がある。今はそのスペースは太陽くんの空手のトレーニングルームになっている。
ディティールにこだわった家づくり
雄大さんが育った海と山がすぐそばにあるバンクーバーの環境と、葉山がとても似ていたこともあって、家を建てる土地をこの辺りで探していたのだそう。
実際に住んで東京と葉山を行き来してみると、思っていたよりアクセスがよくて驚いたそうだ。
「クルマだと昼間で1時間、夜なら40分で着きます。電車でも1時間、逗子駅は始発なので座って行けますし」
家の設計は『カリフォルニア工務店』にお願いした。
「偶然クルマで『カリフォルニア工務店』の事務所の前を通りかかったことがあったのですが、きっとここなら自分たちが希望する家を作ってもらえるはず、と、ピンと来ました」
その勘はしっかり的中。
「最初のミーティングで希望を話したら、すぐに家の絵ができあがって、それが私たちのイメージにピッタリでした。少し話しただけで理解をしてもらえて驚きました」
全体の雰囲気や間取りがイメージ通りだったのはもちろん、天井のモールディングや幅木の高さなどのディティールからもアメリカらしさを感じるのだそうだ。
ちなみに、ワインボトルを使った照明器具や壁のオブジェなど、宇野宅の雰囲気を作っているモノたちは、NYの「ポッタリーバーン」から通販したものが多いそう。
「犬が走り回ってフローリングが傷つくのを心配しなくてもいいように、床は古材とテラコッタを貼ってもらいました。普段は留守中もリビングに居るのですが、犬が苦手なお客様もいらっしゃるので、その間に居てもらえるように、犬の部屋も作りました」
宇野宅の竣工は2013年。お気に入りのコーヒーテーブルがまだ見つからないけれど、2年経ってかなり暮らしは落ち着いたのだそう。けれど、庭だけがまだ手付かず。
「斜面があるので、そこをどんなふうにしたらよいのかずっと考え中なんです(笑)」