Green
都会の屋上で野菜づくり無農薬の屋上菜園で作る
採れたて野菜のおいしさを満喫
「実家の母の趣味が家庭菜園で、12畳ほどのスペースを借りて野菜作りを楽しんでいました。その手伝いをしていたので、見よう見まねで野菜の作り方を覚えていたようです。ここの屋上の土の深さは30センチほどあります。ダイコンなどの根菜にはももう少し深さが必要ですが、葉野菜ならばいろいろ楽しめます。引っ越してすぐに、桜の腐葉土、油かす、苦土石灰などを使って土作りにとりかかりました。野菜はすべて無農薬で育てています。苗も無農薬のものを選んで買っています」
屋上のとれたて野菜がなによりの御馳走
もぎたての新鮮な野菜の味は格別だとか。
「ナスやピーマンも、生で食べられます。朝、仕事に行く前にここでもいで、そのままガブリと食べてしまいます」
我々ももぎたての生の野菜をガブリ!の体験をさせていただいた。ナスはフルーツのような甘みがあるし、ピーマンも苦味がほとんどなく、今まで食べたことのない新しい野菜を食べているような体験。
とれたての野菜の美味しさを生かしたお料理を、2階のキッチンで手早く作る理恵子さん。できたお料理をホームエレベーターで1階のテラスまで運び、義父さんと一緒にテーブルを囲んだ。
生のナスとモモを生ハムで巻いたオードブルや、すりおろしたキュウリを使ったドレッシングのサラダ、薄くスライスしたキュウリのサンドイッチ……、そしてバーニャカウダソースでいただく生野菜たちの美味しいこと! たくさんの無農薬の野菜の恵みに、カラダも喜んでいることを実感。
ヨール・ハウス二世は築13年。それまで2階・3階を使っていた義妹夫妻が鎌倉に引っ越したので、3ヶ月前に松原理恵子さん夫妻がここに越してきた。屋上のパーゴラは、義妹の子どもの安全のために後から製作したものだとか。現在はパーゴラのワイヤーにブドウとパッションフルーツを這わせて、緑の屋根を作っている最中だそう。
カラスに食べられないように野菜にネットをかけたり、無農薬ゆえに害虫との戦いは絶えないけれど、そんな苦労があるから余計に採れた野菜が愛おしく、美味しく感じられるのかもしれない。現在の畑の面積は4畳半あるが、「来年はもう少し広げてみたいと思っています」と理恵子さん。都会の屋上庭園で、カラダを元気にしてくれる野菜づくりの楽しみを満喫していた。