Green
グリーンを楽しむ家 植物のための特等席、
インナーテラスを作る
最高の環境で元気に育つグリーン
2階リビングの奥に、大きな窓と天窓からたっぷりと光が差し込むインナーテラスがある。スチール製のオリジナルサッシの窓を開ければ気持ちのいい風が通り、植物たちがうれしそうに葉を揺らす。
「マンションに住んでいた頃から植物が好きで、家を建てたら温室のような空間を作りたいと思っていました。ニコ設計室に相談したところ、室内の一番日当たりが良い場所にインナーテラスを作る案をいただきました。同じ生活空間で植物を楽しむことができ、とても良かったです」と木元さん。
室内でありながら屋外の良さも備えたインナーテラスは、床がモルタルなので、水やりや植え替え等の作業も汚れを気にせず行える。
大きな窓は、植物がカーテンの代わりをしてくれる。
心地よい風が抜けるシカケ
黒のスチールのオリジナルサッシと天窓を開ければ風が通る。
インナーテラスには階下の納戸に通じる階段があり、その階段も風の通り道になっている。
「植物は努力して手入れをすると、その分結果を出して、元気に育ってくれるのがうれしいですね」。
挿し木で増やしたウンベラータは5鉢に増え、オーガスタやモンステラも大きく育った。
「鉢を置く場所がなくなってきたので、吊るす場所を作る予定です。コウモリランを吊るして飾りたいです」
工夫を凝らした造作キッチン
「キッチンはリビングの様子を見ることができて、かつ使いやすいL字にしました」
造作のキッチンの高さにはこだわりが。食器を洗ったり、食材を切ったりする場所は高く、火にかけた鍋の中を混ぜたりフライパンを振って炒めたりという作業があるコンロは低めに作って、なるべく楽に料理ができるようにしている。
カウンターは高めにして、リビングからキッチンの中を見えにくくした。
リラックスできる住まいに
木元家は、ご夫婦と1年生の男のコの3人家族だ。
「妻の通勤が便利な場所を考えて土地選びをしたのですが、なんと週5でリモートワークになりました。将来子ども部屋にする予定の部屋で、毎日仕事をしています(笑)」
玄関を入って右手にあるガラスの壁の向こうが仕事部屋だ。
「1階で仕事をして、2階に上がって植物の水やりをするのがいい息抜きになります。
コロナ禍の隔離生活中も、緑に癒やされました。部屋の中に庭がある感覚を楽しめるインナーテラス、これからも楽しんで使っていきたいと思います」
設計 西久保毅人(ニコ設計室)
構造 木造
規模 地上2階
延床面積 95.84㎡