Hobby
クルマと共に暮らす家家中のどこからでも
愛車を眺められる住まい
中庭越しに見えるビルトインガレージ
小江戸川越の蔵造りの町並みからほど近い住宅街に建つ末永さんのお宅。近くの集合住宅に住んでいた末永さんが戸建て住宅を建てることを決意したのは、3台の愛車のためだったのだそう。
「クルマを眺められる家に住むのが夢でした。マンション住まいですと月々の駐車場代が所有しているクルマの台数分かかりますが、戸建てならその必要がないことも動機のひとつでした。今は3台分の駐車場に人が住まわせてもらっている感覚です(笑)」
建物の横に縦に2台分停められるスペースを確保し、もう1台分は、ビルトインガレージとした。中庭を囲む“ロの字型”の家なので、家のどこからでも愛車を眺められる。仕事場からは後ろ姿を、和室からは愛車の横顔を、リビングからは斜め上からの姿を楽しめるのだ。
部屋は使う目的を決める
末永さんの希望は、まず愛車と暮らせる家にしたいということ、そしてもうひとつ、”部屋の役割を決めてしまいたい”ということだったそうだ。つまり広い空間をゆるく目的に合わせて使うのではなく、キッチン・ダイニング・リビング・寝室、をあらかじめきちんと分ける暮らし方だ。
中庭を囲む“ロの字型”プランはその希望に好都合だった。部屋の独立性を確保しながら、各部屋が中庭に面しているので広がりが感じられる。それぞれのフロアがスキップしているので、夫婦お互いの存在を適度に感じつつ心地良く暮らすことができる。
経年変化が楽しみな素材で
愛車も自転車も建物も、カタチあるものは美しく経年変化していく様が好きだという末永さん。その思いから、壁材は壁紙ではなく、風合いを最大限に活かすソープフィニッシュが施されたシナベニアを採用。明るく柔らかな印象のシナベニアが、ゆっくりと飴色に変わっていく過程を楽しめる。
「我が家を手がけていただいた大工さんが職人気質の方で、隅々まで家具並みの精度で仕上げていただきました。ダイニングの天井高が2700mmなのですが、継ぎ目なく貼るために、規格外の長さのものを特別に注文してくださったのには驚きました」と末永さん。
「実際に住んでみると、いろいろとあぁしたいこうしたいと思い浮かぶものですね。たとえば、寝室とリビングの壁をガラスに変更してもいいかなと考えています。中庭を囲んで家族の存在感をゆるやかに感じる生活がとても気に入ったので、寝室もお互いの睡眠の邪魔にならない程度の間仕切りをいつかトライしてみたいと思っています」