Interior
スタッキングチェア − 1 −重ねても美しい
名作&新作チェア
スタッキングチェアは、使わない時に重ねて収納できるため、来客の多い家やテラスなどで大活躍。そこで、今回は並べても重ねても美しいスタッキングチェアを紹介する。
前編では、ミッドセンチュリーを代表するセブンチェア、座り心地とフォルムを追求したナップチェア、 数々のデザイン賞を受賞したチェアファースト、イギリスを代表する名作アーコールチェア、 屋外でも使えるカラフルで個性的なイージーチェア、アルミニウムの椅子で知られるエメコから新作のプラスティックチェアなど、シンプルなデザインで、重ねた時にも美しいフォルムをつくる椅子をセレクトした。
《SERIES 7》
デンマークの建築家アルネ・ヤコブセンの代表作「セブンチェア」は、1955年の発表以来、全世界で愛され続けているロングセラー。座面は薄い9枚の積層合板からなり、外側を美しい木目の仕上げ板で挟み、3枚目は横目使い、中央は縦目使いと、強度と柔軟性を高めている。背と座が一体となった3次元成型によって、体にフィットする座り心地を可能にした。また、スタッキング時に座面が傷つかないよう座面裏にクッションマウントが施されている。木目そのものを生かした仕上げ、ラッカーを塗り重ねたツヤ感のある仕上げ、木目を生かしたカラー塗装など、さまざまな仕上げ手法と豊富なカラーバリエーションも魅力のひとつ。
《NAP》
デンマーク人デザイナーKASPER SALTO(キャスパー・サルト)によるナップチェア。“椅子はカラダがいったん休む場所”というコンセプトのもと、Normal(真っすぐに座った状態)、Active(前に身を乗り出して作業する状態)、Passive(リラックスしている状態)、すべての体勢で快適な座り心地を追求した。NAPはそれぞれの頭文字を取って名付けられ、同時に“昼寝”の意味を持つ。また、スタッキングのしやすさも考慮され、アーム付き、アームなしを組み合わせても、スタッキング可能。
《CHAIR FIRST》
無駄な装飾を省いた美しいデザインのスタッキングチェア。エアーモールド成型による丸みを帯びたフォルムが特徴で、軽量かつ耐久性に優れ、シンプルを極めたデザインなのでスタッキングしても美しいフォルムをつくる。ミラノを拠点に活動している STEFANO GIOVANNONI(ステファノ・ジョンバンノーニ)によるデザインで、2008年にイタリアのデザイン賞、コンパッソドーロ賞とケルン国際家具見本市 ベストアイテム賞を受賞した。
《ercol stacking chair》
英国を代表する名作チェアとして人気を博しているアーコールスタッキングチェア。シンプルな美しいデザインで、ゆるやかなカーブを描く曲げ木の背もたれがカラダにフィットして座りやすい。その上スタッキングができ、重ねた佇まいが美しいことも魅力だ。2010年には本来のナチュラルカラーに加え5色のカラーバージョンが登場。また、マーガレット・ハウエルが愛してやまない椅子として知られている。アーコール社は1920年創立の英国の老舗家具ブランドで、学校や公共施設で多く使われながら長く愛されてきた。
《EASY CHAIR》
ドイツ人デザイナー JERSZY SEYMOUR(ジャージー・セイモア)によるデザインの包み込むようなデザインと凹形をした脚が特徴の一体成型スタッキングチェア。グラスファイバー入りポリプロピレン製なので、軽量で丈夫、手軽に持ち運べて、屋外でも使用できる。豊富なカラーバリエーションが魅力で、スタッキングした状態でも美しい。
《Broom Chair》
第2次世界大戦でアメリカ海軍に使用されたアルミニウムの椅子の「NAVY CHAIR」で知られるemeco(エメコ)社から新しい椅子が登場した。1988年よりエメコ社の椅子のデザインを手がけているフィリップ・スタルクによる新作は、材料のほとんどが廃棄物による強力なプラスティック製で、椅子自体の寿命が非常に長いというもの。美しいフォルムで、並べればシンプル、重ねれば連続するカーブがチャーミングなカタチを作り出す。スタッキングは6脚まで可能。「ブルーム」チェアのネーミングは、工場の床にあるゴミを掃き集め、また焼却されることなく椅子として生涯を終えることに由来。
shop list
ダニエル東京 03-5322-6535
フリッツ・ハンセン日本支社 03-5778-3100
Magis Japan 0120-945-512
ロイヤルファニチャーコレクション 03-3593-3801