Renovation
鎌倉の平屋をリノベ築60年の味わいを
楽しみながら暮らす
平屋ならではの一体感に魅せられて
この鎌倉のお宅は、濵さんにとって3軒目の平屋の住まいなのだそう。
1軒目が横浜市内の平屋、2軒目が鎌倉の賃貸の平屋、そしてここが3軒目。
「すべてを見渡せるのが平屋の魅力です」
約築60年の建物のリノベーションは建築家の宮田一彦さんにお願いした。
「鎌倉の物件を探していた時にグーグルマップ上に『宮田一彦アトリエ』という案内が出てきたんです。検索するととても素敵なリノベーションを手掛けてらしたのですぐに連絡致しました。この物件の下見にも一緒に行っていただきました」
約築60年の家は10cmほど傾いていたそうだがジャッキアップして直し、土台の下にコンクリートを流し込んで床下全体に土間を打ち、断熱材をしっかり入れた。底冷えのない暖かく過ごせる家にしてもらったのだそう。
そして、以前のオーナーがリフォームでアルミサッシに替えたほとんどの窓を、木枠のものに交換。
「6連の木枠の窓がオークションに出ていたのを見つけてリビングの窓を交換することができました。障子は新しく作っていただきました。建具も大部分をネットで見つけてます。トイレのドアは、もともとあった建具を移動して使いました」
イメージは"おばあちゃんちの台所”
キッチンは壁で少し囲って天井を下げ、独立した小部屋のようにした。
「白い飾り気のないタイルを選んで、”おばあちゃんちの台所”を目指しました」
最近はキッチンの天板とガスレンジが一体になっているものが多いが、あえて独立型を選択。”壊れても簡単に交換できる”を最優先にしたそう。
「キッチンに棚を作っていただこうかとも思ったのですが、住みながら少しづつ変えていくのもいいかなと思い、リンゴ箱やワインの箱にキャスターをつけて引き出しを作って楽しんでいます」
緑豊かな抜群の環境
以前のオーナーが増築した部分も同時にリノベーションした。寝室や洗面バスルームは主に増築部分を使っている。
洗濯物を乾かすためのドライルームも作った。
「鎌倉は湿気が多いのと、僕らが共働きということもあって、洗濯物を干しながら乾かせる場所を造りたかったんです」
濵さんの住まいは、道路から外階段を20段ほど上がった場所にある。緑たっぷりの庭と、庭の横の斜面も敷地の一部なのだそう。
「手入れを怠るとどんどんジャングル化します(笑)。テラスにイスを出して外にいる時間が増えました。今まではアウトドア派ではなかったのですが、俄然興味が出てきました」
濵 邸
設計 宮田一彦(宮田一彦アトリエ)
所在地 神奈川県鎌倉市
構造 木造
規模 地上1階