Style of Life
セミオーダーを楽しむ「好き」を大切につくりあげた
家族みんなが心地いい住まい。
中古住宅志向から新築へシフト
鈴木佳代子さんとご主人、息子さんの3人が暮らす家が建つのは、世田谷区東部の住宅街。「この場所を最初に見に来たときは、9区画分の土地が更地の状態で売り出されていました。一応建物のプランはあったのですが、可能な範囲で変更ができること、さらに壁や床などの建材、キッチンなどの設備も選択の幅があると聞いて、『それならここに家を建てようか』ということになったんです」。
それまでは、新築ではなく中古住宅を購入して手を入れることを検討していた。「もともとこのエリアに長年住んでいてなじみがあったのと、主人の通勤にも便利なので、あまり離れたくなかったんです。でもなかなかいい物件が出なくて。不動産屋さんからもこのエリアは中古の戸建は少ないとアドバイスされました」。そんなときにこの土地に出会い、家を建てることを決意した。「分譲されて間もない時期だったので、希望の区画を選ぶことができたのも決め手になりました」。
やさしい光に満ちるLDK
プランについては、予定されたものがあったものの、かなり自由に変更できたとのこと。「セミオーダーといった感じで、希望を反映することができました。オプションもつけると、かなりのことができました」。夫妻が迷ったのは、暮らしの中心となるLDKを何階にするか。「当初は、将来のことを考えると1階リビングがいいかなと思いましたが、最終的には日当たりを考えて2階リビングにしました。結果的には2階にして正解でした」(ご主人)。
二人ともデザインの仕事に携わっていることもあり、共通する趣味が多いという夫妻。インテリアもそのひとつで、長年大切にしてきた家具や雑貨たちが、新築の家にくつろげる雰囲気を醸し出す。「新しく買ったのはダイニングテーブルと椅子くらい。古道具屋さんで買ったり、友人でtry carpenters代表の米澤里夫さんにつくってもらったりした家具が結構あって。そのまま使えるものはそのまま、サイズが合わないものは米澤さんにつくり直してもらいました」。
空間に華を添えるタイルづかい
リビングダイニングとひとつながりのオープンなキッチンは、家族やお客様と会話しながらお料理ができる。スペースもたっぷりととられ、何人かで料理をすることもできる。ご主人もお料理好きのため、お休みの日は二人でキッチンに立つこともあるという。
そして、二人ともに気に入っているのが、リビングの一角に設けた手洗いコーナー。「ちょっと前に家を建てた友達から、リビングに手を洗える場所があると便利だよって聞いて。ちょうどデッドスペースになるところがあったのでここにつくりました」(佳代子さん)。壁に貼ったグリーンのタイルが、空間のアクセントになっている。「この手洗いコーナーのタイルのように、壁や床などを自分たちの好みにつくりあげていけるのが、戸建の良いところだと思います」(ご主人)。
家族の気配を感じる仕事場
2階には、LDKのほかに佳代子さんの仕事場も設けられている。「この家を建てるときは、子どもも生まれていましたし、家で仕事をすることも決まっていたので、仕事場はLDKに隣接した場所にしようと決めていました」。
仕事場の壁には大きな設え窓を設け、いつでも家族の気配が感じられるように工夫した。空間としては独立していながら、LDKの様子が見え、さらにすぐに行き来ができるので、家事をするのも便利だという。「この窓のイメージを業者さんに伝えるのに苦労しました。何度も絵を描いたりして、ようやくイメージどおりのものができました」。
セミオーダーの家づくりを存分に楽しんだ夫妻。「今後も家に少しずつ手を入れていくのが楽しみ」「小さいスペースだけれどガーデニングも楽しみたい」と、これからも楽しみはますます増えていきそうだ。