Style of Life

カリフォルニアスタイルの家アウトドアライフを楽しむ
海沿いのサーフハウス

カリフォルニアスタイルの家  アウトドアライフを楽しむ 海沿いのサーフハウス

ジャングルの奥にひっそりと

湘南の海が望める稲村ケ崎の閑静なエリア。「海のそばで暮らしたい」とずっと思っていた池田さん夫妻は、ふらりと散歩に訪れた際この土地に出会う。
「鎌倉の中でも田舎っぽさが残っているところが気に入りました。それまでは都心のマンションに暮らしていたので、がらりと環境が変わりましたね」と妻の麻里奈さん。
ユッカの木などが茂る、アリゾナをイメージしたというエントランス。芝生の中の小径の奥に、ウッドデッキのあるベイスギの外壁の家が建つ。
「うっそうと茂ったジャングルの奥に家がある。そんな雰囲気にしたかったんです」というのは、夫の紀行さん。敷地は150坪。広々とした庭にはガレージやDIYの作業部屋、アウトドアグッズなどを収めた小屋、ピザ窯などが点在する。
「サーフィンはもちろん、箱根までサイクリングしたりしてアウトドアを楽しんでいます。以前はあまり縁がなかったのですが、ここに引っ越してきてから、趣味が広がりましたね」。

 

外塀には「どうしてもこれを使いたかった」という琉球ブロックを。「輸送費の方が高くついた」そう。
外塀には「どうしてもこれを使いたかった」という琉球ブロックを。「輸送費の方が高くついた」そう。
庭にはサボテンやオージープランツが。小径の奥にサーフハウスをイメージした白い家が建つ。
庭にはサボテンやオージープランツが。小径の奥にサーフハウスをイメージした白い家が建つ。
カリフォルニアの農場にあるような小屋をイメージ。古トタンを譲り受けてDIYで作りあげた。キャンプ用品やDIYツールなどを置いている。ガレージにも接続。
カリフォルニアの農場にあるような小屋をイメージ。古トタンを譲り受けてDIYで作りあげた。キャンプ用品やDIYツールなどを置いている。ガレージにも接続。
小屋の中では、紀行さんがランタンの整備などの作業を。
小屋の中では、紀行さんがランタンの整備などの作業を。
レトロな雰囲気のワーゲンバスが小屋の中に鎮座。
レトロな雰囲気のワーゲンバスが小屋の中に鎮座。


薪ストーブ用の薪をストック。家庭菜園も設け、サラダの素材はすべてここから調達している。
薪ストーブ用の薪をストック。家庭菜園も設け、サラダの素材はすべてここから調達している。
知人の家で見て感動し、設計図をもらって造ったピザ窯。ガーデンパーティーで活躍。
知人の家で見て感動し、設計図をもらって造ったピザ窯。ガーデンパーティーで活躍。


テラスのデッキも、なんとDIYで完成したものだそう。雨に強く腐りにくいウリンを使用。アウトドアでのお茶や食事も楽しんでいる。
テラスのデッキも、なんとDIYで完成したものだそう。雨に強く腐りにくいウリンを使用。アウトドアでのお茶や食事も楽しんでいる。

 

開放感ある西海岸風スタイル

「カリフォルニアスタイルの家にしたかったんです。ラグジュアリーというよりは年月を経て古さが滲み出る、味のある家が理想でした」。
土地の紹介から設計施工まで、鎌倉R不動産が担当。吹き抜けとウッドデッキを設ける希望は、いちばんに伝えたそう。
「友達がよく集まる家なので、あまり仕切らずオープンで自由にしてほしいとお願いしました」。
東京から何度も足を運んで打ち合わせ。大きな開口から光がたっぷり差し込む吹き抜けのリビング、ハワイをイメージしたという暖かなムードのキッチン、窓の向こうに江ノ電がコトコトと走るダイニング。のんびりとした時間が流れる西海岸風の家が誕生した。
「キッチンだけは使い勝手を考えて、すこし独立した感じにしてもらいました。ゲストと一緒に調理することも多いので広々とさせ、誰でも使いやすいようにパントリーの動線も考えました。いずれはお弁当屋さんもできるように設計しています」。

 

光と風が通り抜ける吹き抜けのリビングで。この春、3人家族になった池田家。「ふたり暮らしだと思っていたので1LDKを考えたのですが、後から仕切れるよう自由にしておいたのは良かったです」。
光と風が通り抜ける吹き抜けのリビングで。この春、3人家族になった池田家。「ふたり暮らしだと思っていたので1LDKを考えたのですが、後から仕切れるよう自由にしておいたのは良かったです」。
奥のダイニングの向こうを江ノ電が走る。開口部を設けて、通り抜ける電車を眺められるようにした。ダイニングテーブルはイームズ。古くなっても廃れないロングライフデザインが好み。
奥のダイニングの向こうを江ノ電が走る。開口部を設けて、通り抜ける電車を眺められるようにした。ダイニングテーブルはイームズ。古くなっても廃れないロングライフデザインが好み。
無垢の床とアイアン、白い塗装が心地よい。薪ストーブは絶対に入れたかったもののひとつ。
無垢の床とアイアン、白い塗装が心地よい。薪ストーブは絶対に入れたかったもののひとつ。
陽光あふれるキッチン。パントリーは冷蔵庫を挟んで両側から入れるように。キッチン台はシンクの横の台に段差があるのがポイント。このスタイルのステンレスの天板を見つけ、それに合わせて造作した。魚をさばいた後の掃除などがしやすい。
陽光あふれるキッチン。パントリーは冷蔵庫を挟んで両側から入れるように。キッチン台はシンクの横の台に段差があるのがポイント。このスタイルのステンレスの天板を見つけ、それに合わせて造作した。魚をさばいた後の掃除などがしやすい。
コンロ側は、シンク側のステンレスの冷たさを和らげるため木の天板に。あえてオープンな収納にして取り出しやすく。
コンロ側は、シンク側のステンレスの冷たさを和らげるため木の天板に。あえてオープンな収納にして取り出しやすく。
朝食はキッチン前のこのスペースでとることが多い。ウッドデッキのある庭に面していて明るい。悩んだカーテンはローマンシェードに。
朝食はキッチン前のこのスペースでとることが多い。ウッドデッキのある庭に面していて明るい。悩んだカーテンはローマンシェードに。


DIYでコストカットも

箱自体の魅力に加え、驚くのは至るところをDIYで創り上げたということ。
「外壁は1枚1枚、施工の前に自分たちで色を塗ったんです。庭のピザ窯も設計図をもらってDIYで造りました。完成して入居してからも1年くらいは、何かしら作業をしていましたね」。
家の南側と北側にあるウッドデッキも、紀行さんの会社の社員の力を借りてDIY。
「コストカットできるところはなるべくしたかったんです。ドア1枚も吟味しました」。
もともとインテリア好きだったという麻里奈さん。色んなショップを回ったり、サイトで調べたりしてはディスプレイを考えたそう。
「ノブひとつを見つけるのに、東京中を探しまわりましたよ(笑)」。
コストカットを実現する一方、こだわったのはバスルーム。シャワーブースのあるホテルのような贅沢な空間は、爽やかなトーンのタイル貼りが美しい。
「海から戻って外シャワーをあび、直行できるよう外から入れるドアも設けました。狭いところに籠るのは嫌なので、ゆったりできる空間にしたかったんです」。
夜は麻里奈さんが取り付けたディスプレイ棚のキャンドルを灯して、ゆっくりとお風呂に浸かる時間が疲れを癒してくれる。
「やっと少し落ち着いて、カフェに行ったり、お散歩をしたりして楽しむようになりました。春先には庭に自生するフキノトウを天ぷらにして食べたり、ピザパーティーを開いたり。ここでの暮らしを満喫しています。地元意識も芽生えてきて、もうここから離れられないと思いますね」。

 

2階にあるオープンなセカンドリビングは、ゲストルームにも活用。いずれは仕切って子供部屋にすることもできる。
2階にあるオープンなセカンドリビングは、ゲストルームにも活用。いずれは仕切って子供部屋にすることもできる。
ベッドルームは落ち着けるようヨーロッパ風に。開口も控えめにした。ベッドサイドの照明など、海外のサイトで見つけて購入。壁は淡い水色にDIYで塗装した。
ベッドルームは落ち着けるようヨーロッパ風に。開口も控えめにした。ベッドサイドの照明など、海外のサイトで見つけて購入。壁は淡い水色にDIYで塗装した。
6畳あるウォークインクローゼットも海外サイトを参考に。棚の引出しはIKEAで調達し、それに合わせて棚を作ってもらってコストカット。
6畳あるウォークインクローゼットも海外サイトを参考に。棚の引出しはIKEAで調達し、それに合わせて棚を作ってもらってコストカット。


外から入ってこられるドアも設けたバスルーム。左手にはシャワーブースがある。
外から入ってこられるドアも設けたバスルーム。左手にはシャワーブースがある。
江ノ電がすぐそばを走るウッドデッキには屋外バスタブも。緑に包まれて入浴を楽しめる。
江ノ電がすぐそばを走るウッドデッキには屋外バスタブも。緑に包まれて入浴を楽しめる。


どうしても使いたかったシンクは、イギリスに住む叔母さんにわざわざ送ってもらった英国製。鏡はIKEAのものにロープをかけてアレンジした。
どうしても使いたかったシンクは、イギリスに住む叔母さんにわざわざ送ってもらった英国製。鏡はIKEAのものにロープをかけてアレンジした。
玄関からリビングに入るドアの文字は、ネットで探したサインペインティングのアーティストに描いてもらったもの。バスルームのドアにもペイント。
玄関からリビングに入るドアの文字は、ネットで探したサインペインティングのアーティストに描いてもらったもの。バスルームのドアにもペイント。


玄関は、TVで見たカリフォルニアスタイルの家をモデルに。足場板に様々なカラーをかすれた感じに塗って、モザイクのようにあしらった。カゴはアフリカから取り寄せたもの。
玄関は、TVで見たカリフォルニアスタイルの家をモデルに。足場板に様々なカラーをかすれた感じに塗って、モザイクのようにあしらった。カゴはアフリカから取り寄せたもの。
現在3カ月の長男と、湘南での暮らしを満喫する池田紀行さんと麻里奈さん。貸しスタジオHOHHOHOUSEも営む。
現在3カ月の長男と、湘南での暮らしを満喫する池田紀行さんと麻里奈さん。貸しスタジオHOHHOHOUSEも営む。