Architecture
リビング中心の家づくり明るく、開放的、
そして家族がつながる快適生活
リビングが家の中心
亀崎邸の中心部分には、「人が自然に集まる場所なので、なるべく広くしてほしい」と亀崎さんがリクエストを出したリビングがすえられている。
玄関を入ってすぐの場所につくられたこのリビングを、寝室、キッチン、ダイニングといったスペースが囲み、南側の外部空間には広めのウッドデッキがつくられているのだ。
明るさをもたらし家族をつなげる
リビングの天井は半階分ほど持ち上げられている。その吹き抜け部分ではハイサイドライトが3 方に開いていて、広めに取られたスペースに十分な明るさをもたらしている。
天井が半階分持ち上げられてできたこの吹き抜けは、北側で2階にダイレクトに接し、小1の兄と幼稚園に通う妹の2人にそれぞれ用意された子ども部屋とリビングとを天井に遮られることなくつながっている。
実際に暮らしてみると、1階と2階がつながることにより「声が聞こえるので誰がどこにいるのかがわかるのがすごくいい」と話す。
奥さんも「キッチンにいても2階まで声は通るし、ああ、あそこで何をして遊んでいるなというのもわかるので、子どもが小さいうちは安心して過ごせる」つくりだという。
段差で区切る
1.5階分の高さをもつリビングは、東側ではキッチン、ダイニングと壁なしでつながる。この土地にもともとあった段差をそのまま活かしているため、リビングとキッチン、ダイニングとは73cmの高低差があり、間に設けられた階段を通してつながりながらも別々の空間としてゆるやかに区切られている感覚がある。
お酒を楽しめるウッドデッキ
リビングから直接出ることができるウッドデッキを設けたのは、お隣にある亀崎さんの実家との行き来を考慮してのことでもあったが、亀崎夫妻から出されたリクエストでもあった。
「2人でお酒が飲めて楽しめる場所があるといいなあというのをお伝えしました」(奥さん)。「春や夏はウッドデッキがあれば気持ちよく過ごせるし、目の前が空地で圧迫感もないので納谷さんにお願いしました」(亀崎さん)
「リビングはとても明るくて、このつくりにしてすごくよかったと思います。夏は朝から夕方の6、7時までずっと明るい。電気を付けないでもまったく問題ないぐらい明るいです。夏には実家の両親や友だちを呼んでウッドデッキでバーベキューをよくやりました。この家は夏がとても気持ちよく過ごせますね」
吹き抜けのある広めのリビングとリビングに隣接してつくられたウッドデッキが1年を通して亀崎家に快適な暮らしをもたらしているようだ。
設計 納谷建築設計事務所
所在地 神奈川県相模原市
構造 木造
規模 地上2階
延床面積 124.39m2