DIY
DIYで完成手を加えて造りあげる
オリジナルの和み空間

壁面の青いクロスが空間を引き締める
「コンセプトとか、スタイルとかあるわけじゃないんです」と福田さん。渋谷のカフェ「cafe croix」オーナー宅は、スタイリッシュでありながら、計算されすぎない雰囲気に、ほっと和めるスペース。
リビングに入ると、壁一面に広がる青が目に映える。クラシカルな色合いに、アンティーク調のフォトフレームが、どこか海外の家の書斎を思わせる雰囲気だ。
「好きな色を使いたいと思ったんです。でも部屋の全面を青にすると暗くなるので、一面だけにしました。業者に依頼したんですが、クロス貼りで簡単にはがせるらしいです」




「特にこだわっているわけじゃないんです。だから持っているもののブランド名も知らないし。これが欲しい、というものはネットで探しますが、普通に街を歩いていて、たまたま見つけて気に入って買ってくるものも多いですね」








DIYで自分流インテリアを完成
しかし、さり気ないこだわりがDIYで製作した家具に表れている。ダイニングテーブルやリビングテーブル、キッチン前のカウンターなど、福田さん自身が作った家具は、温かみがあってユーズド感を感じさせるものばかり。
「ダイニングテーブルは、脚を鉄工所に依頼して、それにネットで探した天板を載せて組み立てたものです。出来てきた脚に自分でロートアイアンみたいなペンキを塗って、天板は角に少し丸みをつけて削り、表面を磨いて、オイルを染み込ませて仕上げました」
ロートアイアン風のコーティングは、カウンター前の椅子や、キッチンのペンダントライトの鎖にも。
「キッチンのライトはかわいいと思って買ったんですけど、鎖の部分が気に入らなくて。このデザインで、何で鎖をグレーにするんだ、と。それでアイアンっぽく塗ってみました」
手を加えることで、既製のものもアンティークっぽい味のある雰囲気に。ダイニングの木製の椅子も、ウレタンニスをわざと剥げた感じが出るように重ね塗り。素朴でシャビーな雰囲気が、年代物かと思わせる。
「ちょうどいいサイズだったり、テイストだったり、どんぴしゃにはまるものってなかなかないじゃないですか。だから作るんです。それと安くあがるのが魅力ですかね」
使いやすさを考えたキッチン
キッチンには、使い勝手を考えて自分で作業台を製作した。といってもふたつの食器棚を脚替わりにして、天板を載せたものだが、これで棚と棚の間のスペースを有効に活用できて、作業もしやすい。
「マンションと違って、ゴミを自由に出せないじゃないですか。だからゴミ箱は蓋つきの大きいものを置きたかったんです。ちょうどすっきりと収まるサイズに出来上がりましたね」
台の上にはパスタやパンのメーカーが。
「商売上なんですけど、今、ラーメンの研究をしているんです。パスタメーカーを使って、いろいろ試しているところです」
妻と交代で立つキッチンは、仕事の場としても活躍している。






玄関前で過ごす時間が楽しい
リビングには60インチの大型テレビが置かれ、オフタイムはソファに座って、テレビを眺める時間に癒されるのだという。
「テレビっ子なんですが、観ている時間が、自分を解放する時間なんですね。何も考えずにただボーッと眺めていると、疲れた頭を休ませてくれる気がします。もうちょっと暖かくなったら、家の前でタバコを吸ったり、車を洗ったり、DIYをしたりするのも好きですね」
椅子やワークベンチが置かれた玄関前も、大事な趣味の時間を過ごす場所のようだ。
「使っていない椅子を出してみたんですけど、暖かい日は外で過ごすのが気持ちいいです。DIYも続けていきますよ。今はカフェに置く棚を探しているんだけど、イメージ通りのものが売ってないから、ぴったりくるものを作ろうと思っています」


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