Green
緑が生活の中心にある暮らし自然に包まれた鎌倉山の庭には
念願のアトリエも
建築と庭の経験を活かしたリノベーション
「家族でゆっくりとした時間を過ごしたくて、庭付きの家を探していました。この鎌倉山の家は偶然見つけたものだったのですが、一目で気に入ってしまいました」
麻衣子さんは大学時代に建築を学び、卒業後は家具メーカーへ。そこで夫の正樹さんと出会う。その後は夫はアパレルの道へ。麻衣子さんは住宅プランナーとして忙しい日々を送っていた。
「下の子どもが生まれた時、もっと自然な暮らしがしたいと強く思って、気がつけば植木職人に弟子入りを志願していました」
麻衣子さんと植物との関わりは、そこからがスタートだったそうだ。
この鎌倉山の家のリノベーションは、そんな麻衣子さんのこれまでの経験がフルに活かされている。家は建築ソフトを駆使してプランを考え、植木職人の元で学んだことを使って庭作りを進めた。
複数個購入でスタイリッシュにディスプレイ
鎌倉山に見つけた築40年の家をリノベーションすることにした塙さん。
「その前に住んでいたマンションを売ってここを手に入れたので、住みながらのリノベーションでした。キッチンなし、風呂なしの状態です。住みながら作業を進めることができたので、実際に建物を見ながら、この柱は残そうなど、決めていくことができたのはとても良かったと思います」
ここはレンタルガーデンスタジオ「KAMAKURAND」として使われる。
広々とした土地には、塙さん夫妻が手がけるボタニカルブランド「The Landscapers(ザ・ランドスケーパーズ)」の念願のアトリエも完成。
「もともとは鬱蒼としたジャングルのような状態だったのですが、柚子、梅、枇杷、金木犀と、残す樹を決めて、残りはダンプカーを使って運び出しました。15台分にもなったんです。そうしてできた場所に大谷石のアトリエを建てました」
階段を作り、芝生を貼り、塀を建て、広々としたデッキの下には温室も完成。子どもたちのすぐ側で、「ザ・ランドスケーパーズ」のための制作ができる理想の環境を作ることができた。
歩いてすぐの場所にショップも完成
去年の8月、アトリエのある自宅から歩いてすぐ近くの場所に、「ザ・ランドスケーパーズ」のプロダクトを扱うショップ、『AROUND(アラウンド)』をオープン。
「もともとここは鎌倉山の有名なパン屋さんでした。アトリエからも近いし、倉庫も作ることができる広さの素敵な建物。ここができる前は卸だけだったので、お客様から、お店はないんですか?というお問い合わせをたくさんいただいていました。アンティークの家具があったり、本が並んでいるような、私たちがいいなと思える空間の中にグリーンを置くことができました。土日だけのオープンですが、鎌倉にいらっしゃった際には是非お寄りください」