Interior
竹の道具 −1−堅牢で美しい
暮らしの道具
しなやかで丈夫、成長が早く手に入りやすいことで、古くから暮らしの道具に使われてきた竹材。今回は、竹の美しさを追求し、鋭い美的感覚と丁寧な仕事で仕上げた竹の道具に注目。伝統を背負う職人の美意識でつくられた「やたら編みかご」、農家の道具として長年使われてきた「肥料ふりかご」、精緻な編み目に職人のこだわりと誇りが感じられる「波ござ目籠」など、日本が誇る伝統的な竹かごや、竹集成材特有の小口を生かした器、竹ならではのパターンによる模様が美しいトレイなど、伝統的でありながら、古びないモダンなデザインをご紹介。
《やたら編みかご》
伝統を背負う職人の美意識でつくられた「やたら編みかご」。やたら編みとは、長さや太さの異なるさまざまな竹ひごを、不規則に編み込んでいく技法で、高度な技術を要し、時間と手間がかかるもの。複雑な編み目が美しく、個性的な存在感があるので、オブジェとして飾ったり、季節の花を生けても。そこにあるだけで、特別な空間にしてくれる。大分県、別府竹細工の伝統工芸士、大谷良三さんによるもの。
《肥料ふりかご》
もともとは、農家で肥料を撒くために使われてきたかご。竹に桜の皮を編み込むことで、肥料がこぼれず、強度も増す。底が浅く開口が広いので、食器や細々としたキッチン道具、野菜や果物、おにぎりやサンドイッチ、新聞や雑誌、庭道具など、さまざまなシーンで活躍。日常的に使いたい、堅牢で美しいかご。
《波ござ目籠》
美しい波の形から「波ござ目籠」と名付けられた竹の平籠。丁寧につくられた風格が感じられ、伝統的でありながら、古びないモダンなデザイン。竹ひごの編み地だけでつくられた独特なフォルムは、置くモノをより印象深いものにしてくれる。竹工芸の本場大分で修行し、現在東京で活動する久保一幸さんによるもの。
《NUTS》
竹集成材でつくられたモダンな器「ナッツ」。何層にも重ねあわせた竹集成材の断面はパッチワークのように美しく、その幾何学模様の小口を生かしたデザイン。表面を塗装することで、竹の質感が強調され、より美しさを帯びる。TEORI(テオリ)は、竹林の産地として知られる倉敷で誕生した竹集成材ブランドで、海外からも注目を集めている。
《Emma》
デンマークのデザインブランド、ステルトンのトレイ「エンマ」。竹ならではのパターンによる模様が特徴で、立ち上がりの繊細な曲線フォルムと、アシンメトリーに熟考されたプロポーションが美しい。デンマーク出身のデザインユニット、ホルムバック・ノーデントフトによるもの。世界の三大デザイン賞のうち、iF賞とreddot賞をダブル受賞。
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