Renovation
日々成長する家リビングの土間に
床下収納を作る
ホッとできる家を作りたい
三鷹市の静かな住宅街に建つ、昭和47年築の戸建てをリノベーション。
玄関からリビングまで土間が続き、コの字型に一段高いフローリングの床がある。フローリングの下は床下収納になっている。
「0から新しい家を建てるより、既存の家をリノベーションをしたほうが却って自分のやりたいことができそうな気がしました。30軒以上家を見て回ってこの家に決めたのは、奥まった私道に面して建つ佇まいが、“家に帰ってきた”とホッとできそうな雰囲気が伝わってきたからです」
設計は伊藤暁建築設計事務所。
「僕は音楽が好きなのですが、伊藤暁さんのFACEBOOKに“レッチリのフリーが養蜂している”というトピックが投稿されていました。それを見て、世代も同じだし、共通言語が多く、コミュニケーションを密に取れる方なのではと思いました。後から伊藤さんも、まさかプライベートな投稿が仕事のきっかけになるとはっ!と笑ってらっしゃいました(笑)」
リビングを周遊する
コの字のフローリングには、場所によってそれぞれの役割がある。
窓際の暖かい陽だまりのような場所、ソファが置かれたリビング、キッチンから階段、玄関に向かう通路のようなスペース……。
「一段高いフローリングをコの字型にしたのは、移動する際にあえて周遊することで、豊かな空間になるからだそうです」
そして広い土間は趣味のアウトドアグッズの手入れがしやすく、テーブルを置けば、一段高いフローリングがベンチ代わりにもなる。
育てることができる家
家を作る際に考えたのは、人に見せるための家ではなく、自分の好きなものを置いて、自分の好きなように暮らせる家にしたいということだったそう。
入居から2年たった今も、少しづつ家に手を入れながら、心地良い空間を作っている。
「リビングを仕切るためのカーテンレールもありますし、大きなブランケットも海外から買って準備万端整っているのですがまだ全然手つかず(笑)。暖房効率もよくなると思うので、この冬の課題です」
庭もこれから徐々に手を入れていきたいのだそう。
「映画「人生フルーツ」のご夫婦のように、ハンダゴテを使って植物の名前を書いたプレートを植物に添えたいけど、そこまで手が回らなくて(笑)」
愛犬のししまるくんの相棒も探し中なのだとか。どんな“帰る場所”に育っていくのか、その過程まで楽しむことができる家だ。