中2階に中庭を作る中庭の光を家の中にたっぷり取り込む

中2階に中庭を作る中庭の光を家の中に
たっぷり取り込む

窓のカタチが中庭に豊かな表情を作る

中庭のテラスを中心に、グルリと居心地のいい場所が連続している鴻巣さんのお宅。

その中庭のテラスの高さが、1階と2階の間に位置しているのがとてもユニークだ。

「テラスを地面と同じレベルにすると、テラスに充分に陽が届かないので、0.5階分、上げることにしました。そうすることでテラスにたっぷりと陽が入り、テラスに面した部屋も明るくなりました。そして1階と2階、どちらからでも中庭を眺めて楽しむことができます」と奥様。

「窓のカタチにはこだわりました。最初は大きな開口部を作ろうと思ったのですが考え直して、縁側に出る窓、水やりをする窓と、用途に合わせて窓を作ることにしました。閉じていても開けていても、窓に表情が出たので良かったと思います」


リズミカルな窓の表情が面白い。向かって右の壁のテクスチャーは、部屋の中と中庭を同じ素材・同じ塗り方で連続させることで、家の中と外の境界が曖昧に。向かって左側がキッチン。

リズミカルな窓の表情が面白い。向かって右の壁のテクスチャーは、部屋の中と中庭を同じ素材・同じ塗り方で連続させることで、家の中と外の境界が曖昧に。向かって左側がキッチン。

テラスが光をたっぷりと取り込むので、旗竿敷地に建つ家とは思えないほど部屋が明るい。

テラスが光をたっぷりと取り込むので、旗竿敷地に建つ家とは思えないほど部屋が明るい。

2階から中庭のテラスへ。程よい段差が、縁側気分で外の空気を楽しめる。テラスのシンボルツリーは常緑樹のシラカシ。

2階から中庭のテラスに出へ。程よい段差が、縁側気分で外の空気を楽しめる。テラスのシンボルツリーは常緑樹のシラカシ。

黒板塗料を塗った2階の多目的室には、壁一面に子どもたちの絵を飾っている。

黒板塗料を塗った2階の多目的室には、壁一面に子どもたちの絵を飾っている。


路地の散策気分が楽しい1階

0.5階分上げたテラスの下は、ウォークインの収納庫になっている。その収納庫に沿って通路が伸び、途中に洗面スペースがある。ブロック塀や板塀の路地を歩いているようでとても楽しい。

「家を建てている途中に、隣地の緑がキレイに見える場所に窓を作ったり、物入れの予定だったスペースを中庭が見える小部屋にしたりと、思いついたアイディアを実際にカタチにしていただきながら家を作りました。その過程がとても楽しかったです」


玄関の広い空間にはソファが置いてある。杉を何種類かの色に塗り分けてランダムに貼った壁の表情がおもしろい。中はウォークインの収納庫になっている。

玄関の広い空間にはソファが置いてある。杉を何種類かの色に塗り分けてランダムに貼った壁の表情がおもしろい。中はウォークインの収納庫になっている。

ペンキに砂を混ぜ、表情豊かな壁に仕上げている。1階に降りる階段の途中からも、中庭のテラスに出ることができる。

ペンキに砂を混ぜ、表情豊かな壁に仕上げている。1階に降りる階段の途中からも、中庭のテラスに出ることができる。


1階はコンクリートブロックや木の塀の路地を歩いているような楽しさ。壁の上部の空間がそんなふうに感じさせるのかもしれない。

1階はコンクリートブロックや木の塀の路地を歩いているような楽しさ。壁の上部の空間がそんなふうに感じさせるのかもしれない。

「ポテっとしたカタチの洗面ボウルが気に入って、この洗面ボウルに合わせて洗面台の高さを下げました」

「ポテっとしたカタチの洗面ボウルが気に入って、この洗面ボウルに合わせて洗面台の高さを下げました」

壁の色が美しい畳敷きの和室。ここに布団を敷いて、一家4人の寝室にしている。

壁の色が美しい畳敷きの和室。ここに布団を敷いて、一家4人の寝室にしている。

広い玄関はもうひとつの部屋のように使える。天井のバーにフックをかけて自転車を下げられるグッド・アイディア。

広い玄関はもうひとつの部屋のように使える。天井のバーにフックをかけて自転車を下げられるグッド・アイディア。


緑豊かなアプローチ

鴻巣さん宅は、ご両親が住んでいた土地に5年前に建てた。ご両親は、ここ杉並区内の土地を分割して処分し、現在は沖縄に移住しているそうだ。その一角の旗竿敷地が鴻巣さん宅だ。

家に着くまでの緑に溢れたアプローチが、旗竿敷地の魅力を存分に活かしている。

「アプローチに植えた樹にいろいろな種類の虫がいます。葉っぱを食べてしまうのですが、虫が大好きな長男に取らないでとお願いされています(笑)。ここで捕まえた虫を育てたり、家で飼っているカナヘビのごはんにしています。
屋上にも出ることができるのですが、まだ手付かずなので、これから整えていこうと思っています」

築5年で中庭のシラカシも大きく育った。子どもの成長と共に、鴻巣宅も少しづつ変化していくのだろう。


アプローチの素敵なグリーンは奥様が手入れをしている。足元の枕木は令明さんがDIYした。

アプローチの素敵なグリーンは季代子さんが手入れをしている。足元の枕木は令明さんがDIYした。

ご両親が住んでいる沖縄に遊びに行った時に買った、椰子の実で作った象のオブジェ。緑豊かなアプローチで風に揺れる。

ご両親が住んでいる沖縄に遊びに行った時に買った、椰子の実で作った象のオブジェ。緑豊かなアプローチで風に揺れる。

鴻巣邸
設計 ニコ設計室
所在地 東京都杉並区
構造 木造
規模 地上2階
延床面積 79.0 m2
玄関は引き戸。コテ跡を残した外壁のテクスチャーが味わい深い。

玄関は引き戸。コテ跡を残した外壁のテクスチャーが味わい深い。