サローネ・サテライトは、キャリアをスタートして間もない若手デザイナーの作品発表の場。見本市会場の西門側に専用入り口があり、ここだけは無料で入場できる。出展者は世界各国から単独、ユニット、あるいはデザイン学校単位などさまざま。今年は日本人デザイナーの出展も多く見受けられ、他国に比べると繊細でよく練られた作品という印象を与えていた。優れた作品は「サローネ・サテライト・アワード」にノミネートされ、サテライト内の専用のコーナーに展示、審査の後、1位〜3位が決定する。今年は、ポルトガル出身でミラノで活躍するTania da Cruzによるコルクウォールが1位、エジプト人3人によるユニットRe Designのプラスチック袋から再生した繊維によるテキスタイルが2位、3位を台湾出身でロンドンを拠点とするPoetic LabとStudio Shikaiのコラボレーションによる吹きガラス照明が獲得した。
Tania da Cruz タニア・ダ・クルス(イタリア)
Triple Bottom Line トリプル・ボトム・ライン(日本)
Robert Van Embricqs ロベルト・ヴァン・エンブリクス(オランダ)
Studiobject ストゥディオブジェクト(イギリス)
「In Wire」手頃な価格で丈夫なオフィス家具、しかも親しみやすいデザインが目指すところ。ワイヤーを曲げただけの壁面利用家具。単純だからこそ、フレキシブルな使い方が楽しめる。©Gustav Almestål
www.studiobject.com
Poetic Lab+Studio Shikai ポエティック・ラブ+ストゥディオ・シカイ(台湾)
Merbourne Movement メルボルン・ムーヴメント(オーストラリア)
OWN オウン(ポルトガル)
「ASTE」Miguel Soieroデザイン。4本のアクリル柱を頂点でまとめ、そこを軸に広げながらねじりを加えた。シンプルだがひねりのあるデザインのフロアランプ。
www.own.pt
Cosentino & Spanio コセンティーノ&スパニオ(スイス)
右のサイドテーブルは見る角度を変えるとまっすぐ立っているように、左のスツールは置く角度を変えることによって傾いた立方体のように見える。
VITRO ヴィトロ(日本)
Danielle Trofe ダニエラ・トゥロフ(アメリカ)
YOY ヨイ(日本)
「Extend」小野直紀&山本侑樹デザイン。机の延長の空間に本をセットできるブックエンド。長さの調整可能。スチール製。
yoy-idea.jp
Markus Johansson マークス・ヨハンソン(スウェーデン)
「Walking Cabinet」Markus Johanssonデザイン。今にも動き出し、歩いてどこかへ行ってしまうような錯覚を起こさせる。二つをくっつけて、あるいは少し離して並べるのも面白い。
Acqua Alta アックア・アルタ(イタリア)
「La Salina」Giorgia Zanellato & Daniele Bortottoデザイン。ヴェネツィアの建物の大理石の柱が海水である運河の水に浸食された姿を表現したテーブルライト。LED仕様。
「La Giudecca」Giorgia Zanellato & Daniele Bortottoデザイン。船着き場の階段と水の色をモチーフにした。水の不均一な色を表現したところがポイント。
「Murano」Giorgia Zanellato & Daniele Bortottoデザイン。ヴェネツィアの海の香りを彷彿するルームフレグランス。ムラーノ島で作られたガラス器の中にある3本の柱は、ヴェネツィアの海路の標をイメージ。セラミック製の柱が香りを空気中に発散する。
www.acquaalta-collection.com
Kenji Fukushima Design ケンジ・フクシマ・デザイン(日本)
Alexander Rehn アレキサンダー・レーン(ドイツ)
「Cay」Alexander Rehnデザイン。形を変えることによって、座る、寝るなど自由な使い方ができるソファ。
RE Design Studio リ・デザイン・ストゥディオ(エジプト)
ミラノ・サローネ特集 第1回「椅子」
ミラノ・サローネ特集 第2回「トピックス」
ミラノ・サローネ特集 第3回「照明」
ミラノ・サローネ特集 第4回「注目の若手デザイナー」