DIY

ハイサイドの柔らかな光が美しい友人の建築家とともに
家具職人がセルフビルド

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1階は家族の共有空間

家族4人が暮らす家は、家具職人の鈴木亮佑さんがセルフビルドで建てた家。友人の建築家、工務店、友人の協力があって、実現したのだそうだ。

「設計事務所『AIDAHO』の澤田淳さんとは、中学時代からの幼馴染ということもあり、僕がやりたいことをフランクに相談することができました。
柱と天井、外壁は工務店さんにお願いしましたが、外壁の塗装、内装、キッチンや階段、家具、外構は自分で施工しました。本業が休みの日に家を作っていたので、時間もかかりましたし、体力的にも大変でした(笑)」

壁の塗装は、友人や職場の先輩にも手伝ってもらったのだそう。
「先輩に下地のパテ塗りをしっかりやっていただいたおかげで、キレイに塗装することができました。
構造用合板はササクレしやすい素材ですが、表面を丁寧にサンディングすることで、家具や床材として使えるようになります」


三方を隣家に囲まれて建っているため、北西に向いた窓からたくさんの光を取り込めるように設計した。
三方を隣家に囲まれて建っているため、北西に向いた窓からたくさんの光を取り込めるように設計した。
2階のダイニングから跳ね出したスペースはジュエリーデザイナーの由香子さんの仕事場。壁紙は柄合わせをしながら貼った。
2階のダイニングから跳ね出したスペースはジュエリーデザイナーの由香子さんの仕事場。壁紙は柄合わせをしながら貼った。
軽やかなデザインの階段も亮佑さんが制作。構造合板の木目が美しい。
軽やかなデザインの階段も亮佑さんが制作。構造合板の木目が美しい。


イギリスの照明メーカー〈Original BTC〉のインダストリアルなアルミのペンダントライト。
イギリスの照明メーカー〈Original BTC〉のインダストリアルなアルミのペンダントライト。
ダイニングとリビングには椅子代わりに腰掛けられる段差がある。引き出し式のBOXが収納されている。
ダイニングとリビングには椅子代わりに腰掛けられる段差がある。引き出し式のBOXが収納されている。
亮佑さんの家具作りのワークショップで作ったスツール。脚を組み合わせ、お気に入りの古着を座面に貼る。
亮佑さんの家具作りのワークショップで作ったスツール。脚を組み合わせ、お気に入りの古着を座面に貼る。


北西の窓からたっぷり光を取り入れる

鈴木宅の敷地は、3方向が隣家に囲まれている。開いている道路側は北西の方角だが、そこからいかに光を取り入れるかを考えたそうだ。

「実際に模型を作っていただき、ライトを当てながらシュミレーションしました」と亮佑さん。

「北西のハイサイドライトから出られる場所にバルコニーを作りました。高さのある外壁で囲ったのでプライバシーが保たれます。洗濯物もよく乾く、明るいバルコニーになりました」と由香子さん。
暖かい家にしたかったので、2階のリビングに床暖房も入れたのだそう。

構造用合板などの手に入れやすい材料をメインに使っていることもあり、メンテナンスもご自身で簡単にできる。
子ども部屋は天井を高く確保しているので、成長に合わせてロフトを手作りすることも可能なのだそうだ。お父さんの作った家に住めるなんて最高だ。


キッチンのタイルは由香子さんのセレクト。天板は針葉樹合板にモルタルを塗っている。
キッチンのタイルは由香子さんのセレクト。天板は針葉樹合板にモルタルを塗っている。
寝室は構造用合板の壁に白を加えて薄くペイントし、柔らかな雰囲気に。
寝室は構造用合板の壁に白を加えて薄くペイントし、柔らかな雰囲気に。
里親探しのイベントで出会った2匹の猫も大事な家族の一員。
里親探しのイベントで出会った2匹の猫も大事な家族の一員。
階段の下に猫用の出入り口と、引き出し式の猫トイレを作った。
階段の下に猫用の出入り口と、引き出し式の猫トイレを作った。


洗面所には六角形のタイルを貼った。洗面ボウルは実験用のものを使用。
洗面所には六角形のタイルを貼った。洗面ボウルは実験用のものを使用。
玄関の上の庇も兼ねた跳ね出しが、由香子さんの仕事スペースになっている。


鈴木邸
設計 AIDAHO
所在地 埼玉県さいたま市
構造 木造
規模 地上2階
延床面積 87.77m2