Hobby
こだわりを散りばめて戸建てで実現させた
アトリエ併設の住まい
夢の実現に向けて
自然豊かな郊外の住宅地に建つ、北村さん夫妻の住まい。玄関から一歩足を踏み入れると、輸入壁紙やアンティークの家具が配されたこだわりの空間が広がる。
「いつかは一戸建てを建てようと、結婚後すぐに“住宅貯金”を始めたんです」と話すのは、ビーズ作家の北村博子さん。土地を探すうちに現在の敷地に出会い、家づくりを決意。「趣味で所属するサッカーチームの練習場が近くにあることもあって、夫もこの場所に家を建てることに大賛成してくれました」。
待望の家づくりにあたり、博子さんはそれまで思い描いていたイメージを実現するために、随所に工夫をこらしたという。
光が降り注ぐ2階リビング
暮らしの中心となるリビングダイニングは、陽当たりなどを考えて2階に配置。階段から続くSOHOスペースを中心にリビングとダイニングキッチンを振り分けているため、それぞれのスペースでゆったりと過ごせる。
リビングの広さは6畳ほどだが、切妻屋根の形をそのまま活かしたスロープシーリングが実際以上の広さを感じさせる。窓から光と風がたっぷりと入る、のびやかで心地いい空間だ。「私は屋根裏みたいな天井が大好きなんです」と話す博子さん。この家を訪れるお客様も、みなさんこのリビングが気に入り、ソファでゆっくりくつろいでいくそうだ。
外観のアクセントにもなっている大きな出窓は、ハンドルをくるくると回して開閉するタイプ。「開口部の建具は家の表情を決めるパーツなので、こだわりました」。
お気に入りのものに囲まれる幸せ
清潔感あふれる白いタイルが印象的なダイニングキッチンは、照明や小物をアンティークテイストで統一。「アンティークショップに通ったり、インターネットのオークションで入手したり、こまめに好きなものを探しました」という博子さん。そのこだわりは徹底していて、札幌のお店まで足を運んだこともあるというほど。
「新築の家に、ただアンティークを置いてもとけ込まないので、アイテムを厳選したり、リメイクすることで、こなれた雰囲気をつくります」(博子さん)。こうした工夫は雑貨や小物だけでなく、家そのもにも発揮されている。キッチンや階段の壁にニッチをつくったり、ブラケットを装飾兼目隠しとして取り付けるなど、オリジナルな発想で家づくりを楽しんでいるのだ。
おもちゃ箱のようなアトリエ
北村邸のいちばんの特徴であるアトリエは、スキップフロアに設けられている。「念願かなってつくったアトリエには、子どもの頃からの憧れを詰め込みました」というとおり、3畳ほどの空間に自作のアクセサリーや洋書、手づくりのフレームなどがディスプレイされている。
「生徒さんにレッスンするのは都心のお教室ですが、自分の作品づくりはこのアトリエで行います。2階のLDKと空間がつながっているので、家族の気配を感じながら作品がつくれるんです。このアトリエで作品づくりをするようになって、ビースの技術も格段にアップしました」。
家づくりを振り返り「マンションと違うのは、間取りが自由になるところ。アトリエを作ることができたのも、戸建てだったからこそです」と言う博子さん。「住んでからも、インテリアを変えたりと毎日楽しいですよ」と話す笑顔が印象的だった。