Style of Life
海風を感じる家スケルトン住宅を
DIYでカスタマイズ
ゆったりと流れる佐島時間を大切に暮らす
佐島漁港を見下ろす斜面の中腹に、『エンジョイワークス』 の”スケルトンハウス”を建てた野村様ご夫妻は、白と黒のプードル2匹と暮らす。
「目黒区に戸建てを購入したのですが、やはり海の見える場所で暮らしたいと思い直しました。鵠沼海岸の実家に居たころから佐島が好きだったので、この土地が見つかって本当に良かったです」
ここから都内へクルマで片道1時間半弱かけて通っているが、その手間はまったく苦にならない。
「この辺りの時間の流れ方が東京とは全く違います。実際に佐島に住んで、ここの良さを実感しています。新鮮な魚や野菜が美味しいのも魅力ですし、散歩も最高です」
新築をDIYでペイント&カスタム
“スケルトンハウス”は、間取りや仕上げは住む人が自由に選択できる。野村夫妻はDIYで棚を取り付け、壁を塗装した。ブルー、グリーン、赤……。たくさんの色を使いながらグレイッシュなトーンでまとめ、センス良くコーディネイトしている。
「竣工が2018年9月。DIYで壁を塗るなどしながら、実際に引っ越しを済ませたのが10月だったのですが、引っ越してすぐにすぐに大型台風の洗礼を受けました。強風も恐ろしかったですが、停電生活が大変でした」
けれど、ご近所の方々がとても暖かく野村さんご夫妻を受け入れてくれたおかげで、すぐに海辺の暮らしにとけこむことができたそう。
素敵な植栽を施した道路に面した庭に、ベンチが置かれている。
「家の横の坂道を登って農作業に行かれるご近所の方に使っていただきたくて置きました。実際にベンチで一休みしていただいていて、とてもうれしく思っています」
野村夫妻はご近所コミュニティを大切に育てながら、佐島の暮らしを楽しんでいる。
グルリと回遊できる家
シンプルな四角い家の“スケルトンハウス”は、内部を自分たちの暮らしに合わせて設計できる。
野村邸は空間を扉で仕切らず、目的ごとにゆるやかに分ける工夫を施した。2階はキッチンとリビングに段差をつけた。
1階が圧巻だ。玄関を入り、右に大きく回ると、寝室、洗面所、バスルームから裏庭に抜け、セミパブリックな庭を進むと、再び玄関に戻る。玄関から正面に進むとシューズクローゼット、右に折れると洗面、寝室と回遊できる。
壁の色が場所ごとに変化し、豊かな空間を楽しめるシカケだ。
「家の広さはなるべく抑えて、ミニマムな暮らしをしたいと考えていました。広い家に住んで余白を別のもので埋めるより、小さく住むのが理想でした」
コンパクトな家を豊かに暮らす野村夫妻。
「これから屋上を作る計画を立てています。屋根の上から見る佐島の景色が楽しみです」
野村邸
設計 エンジョイワークス
所在地 神奈川県横須賀市佐島
構造 木造
規模 地上2階
延床面積 59.62㎡